広島県が様々な挑戦を後押し! 『挑戦者とセコンド』のタッグで夢の実現を 広島県のユニークな取り組みを徹底プレゼン!【アナたにプレゼン・テレビ派】
広島テレビのアナウンサーが気になるテーマを自ら取材してお伝えする『アナたにプレゼン』。宮脇靖知アナウンサーが、地方創生にも大きく係わってくる社会課題の解決に向けた広島県の取り組みを紹介します。
社会の課題を解決する取り組み「RING HIROSHIMA」
今年度で3年目を迎える事業の「RING HIROSHIMA」。「リング」とは「戦うリング」のことで、このリングを広島県と見立てて、この上で夢を実現してほしいという、一般の人が身近な社会課題を解決するためのサポートシステムです。このプロジェクトのテーマ、「広島を夢を叶えるリング」にしてほしいとの思いが込められています。
プロジェクトの挑戦者と、セコンドとして支えるサポート・助言をする人を広島県がマッチングします。条件としては、全国からプロジェクトを募集し、広島で5ヶ月間の実証実験をする必要があります。そして、ファイトマネーとして50万円の事業支援金を支給し、その中で社会課題の解決に取り組んでもらうプログラムです。
果たして、その成果は…!?
毎年度行われている発表会が、今年度も開催され、19のプロジェクトが発表されました。その中から2つご紹介します。1つ目のプロジェクトは、『車椅子F1マシン化計画』です。挑戦者は、自動車メーカーのグループに勤めて、正規の開発にも携わっていた木村洋介さんで、サポートするセコンドに就いたのは、多種多様な東京在住の銀行マンです。目標としては、障害のある木村さんの甥に、楽しい青春を過ごしてもらいたいと遊び心を取り入れた車椅子を開発したいという思いがありました。
発表された車椅子は、腰をかけるものではなく、前傾姿勢になっています。この車椅子で実証実験を行ったところ、障害のある人にとっては、乗り物として遊ぶ機会を感じられることができるので、どんどん深めて欲しいという意見があったそうです。また、理学療法士は、腰をかけるタイプで使わなかった体幹を使ったり、座ることで股関節が動くので、リハビリになると話していました。トイレを使用する時も、このまま便座に座ったり、乗ったりと、移動もしやすいということです。また、健常者と視線が同じ高さになることで、コミュニケーションが取りやすくなります。さらに、リモコンやハンドルで動かせるような機能を搭載し、将来的には障害ある人と、健常者とのF1レースのようなものを開催して、敷居をなくしていきたいという思いがあります。
2つ目のプロジェクトは『全国ふるさとマルシェ』です。挑戦者は、現在、レモン農家で働いている藤中拓弥さんで、果物や野菜などの商品の配信をしながら販売をしています。目標は、このプログラムを通じて、農業と地域の活性化です。セコンドには、水産資源の課題を解決する起業家とオンラインスクールの先生が就きました。
特徴的なのが「産地コーディネーター」を作ることです。農業の現場の課題としては、生産者、特に高齢化すると、良いものを作っても販路がなくなって売れなかったり、ライブ配信をしにくいとうのが挙げられます。これらについてサポートをする場合は、地域起こし協力隊の援助がありますが、ボランティアの域を出ずに、収益化ができない側面があります。そこで、地域起こし協力隊が「産地コーディネーター」として、ライブ配信で会話をしながら紹介、あるいは、配送が困難な高齢者の代理を行うということです。配信するだけではなく、地域の産地のコーディネーター、リーダーになることによって、生産者の方も収入を得ることができ、かつ、地域起こし協力隊にも仕事ができます。そしてモノ・人・場所・全てを全国にPRすることによって、地域の特色をつけて、農業だけではなく、産地全体を盛り上げていきたいという思いがあります。
思いを持った人が、全く違うジャンルの方からサポートをしてもらうというのを、今回の枠組で目指しています。来年度に向けて、この面白いプロジェクトが、また続くかどうか未定ですが、広島県は、様々な挑戦を後押しするプログラムを出していきますので、是非チェックしてみてください。