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【特集】「何があっても前を向く」 難病と闘う人気和食店主が波瀾万丈の自伝小説を出版 広島

2025年3月6日 19:41
【特集】「何があっても前を向く」 難病と闘う人気和食店主が波瀾万丈の自伝小説を出版 広島

2月に発売された一冊の本。タイトルは「なにくそ!ライゾウさん」。筆のまち・熊野町の人気料理店が舞台の「自伝小説」です。波瀾万丈の人生、そしていまは難病と闘う作者がこの本に込めた思いを取材しました。

「残された人生の中でどこまでのことが私にできるのか。そんなことは誰にも分からないが、何もしない理由にもならない」

熊野町の料理店「おか半総本店」。お得意さんたちを集めて自伝小説の出版を祝うパーティーが開かれました。主役の岡崎磊造さんです。療養先からリモートで参加しました。熊野町に生まれ育った磊造さん。手のつけられないほどのガキ大将だった少年は、18才で料理の道に入り、26才で晴れて自分の店を持ちました。

■同級生
「小学校から同級生。磊造くんがずーっとおるんで同級生がついていきよった。リーダーなんです」

波瀾万丈の人生。70才を前に大病を患いました。病名は「重症筋無力症」。筋力が低下し、呼吸困難になるケースもある難病と闘っています。磊造さんの自伝を本にしたのが次男のマサアキさんです。父が書きためていた原稿を見つけたのがきっかけでした。

■次男・マサアキさん
「自慢話ばっかりなのかな?って思って読んだんですけど意外とおもしろくって。磊造さんが見せない弱さだったり葛藤だったり本当はすごく人が好きで、故郷がすきで、家族とか従業員のために何とかしたい。そういうことが
いっぱい書かれていて。もっと色んな人に見て頂いてもいいものじゃないかなって」

離婚や失業、多額の借金…。挫折を味わうたびに「なにくそパワー」で乗り越えてきました。ポジティブな言葉が生きざまを表しています。パーティーには地元の高校生も参加していました。

■高校生
「マサアキさん、自身の中でのお父さんの像を教えて頂きたいです」
■次男・マサアキさん
「結構はた迷惑な人なんです。いろんなアイデアマンで自称ですけど。思いついたことをガンガン前に進めていって、一人でやるんならいいですけど、家族とか従業員とかみんなを巻き込んで。失敗することも多々。でもめげない」

数々の挫折を乗り越えて「おか半」は熊野町の大人気店となりました。自分の失敗談が若い人の励みになるかもしれない。この本に込めた思いです。

「困難があればあるほど私の『なにくそエネルギー』は湧き続ける」

病床についた後も出版の夢をあきらめなかった磊造さんのメッセージです。

(2025年3月6日放送)

最終更新日:2025年3月6日 19:41
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