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【特集】手話ダンスと現役医師のデュオ スペシャルコラボ

2024年9月2日 20:01
【特集】手話ダンスと現役医師のデュオ スペシャルコラボ

「手話」で音楽を表現する「手話ダンスチーム」が、現役医師の音楽デュオとスペシャルコラボしました。

歌に合わせて力強く繰り出される「手話」。

■Signキャプテン小林慶太さん
「手話ダンスをしています。手話とダンスを融合して音楽の世界観を伝えていこうという活動を今している」

彼らは手話ダンスチーム「Sign」。
障害や難病のある人が就労訓練をおこなう施設「ポレポレファクトリー」で活動しています。

メンバーは16人。健常者も様々な障害がある人もいます。

■Signキャプテン小林慶太さん
「ろう者だったりとか、身体障害とか、ダウン症だったりとか、みんな集まってきて」

彼らには手話ダンスを通じて目指したい社会がありました。

■Signキャプテン小林慶太さん
「障害者というのは、その人が壊れている、その人がおかしいではなく、その人はその個性を持って生きている。ただ周りに障害が多い。僕はこういう障害を持ってますって胸を張っていえる社会、それを聞いて周りがサポートするよって言える社会を目指していきたい」

■司会「栄えある優勝チームは…」

2023年、手話ダンスの全国大会で初優勝。
今、もっとも勢いを増しているチームです。
そんなSignがこの夏取り組んだのは…障害のある子どもと母の思いを綴った歌です。

■♪あなたが生まれて
「あなたがうまれてよかったとあなたがこれから思えるように」

歌っているのは福岡を拠点とする音楽デュオ「インスハート」。
形成外科医のToshiさんと精神科医のJyunさん現役医師の2人組です。

■Toshiさん
「命が危うい状況で運ばれてくる人を治療していて、医学的には体は良くなってきているはずなのに元気にならないというか、何かできないかなとふたりで話していて」
■Jyunさん
「音楽だったら心の壁を越えてその方の心の奥に届くのがあるなと思って」

病気や障害のある人、その家族を元気づけたい。こうして誕生した一曲が「あなたが生まれて」です。
インスハートとSignは、この歌に手話ダンスをつけて共演することになりました。
さっそく歌詞に手話訳をつけていきますが…

■記者
「今回のインスハートさんの歌は手話訳にするのは難しい?」
■Sign中村友映さん
「難しいです」

手話訳担当の中村友映さん。
聴覚障害があり人工内耳を使っています。
苦戦したのは「私の中流れるメロディー」という歌詞。
妊娠しているお母さんのおなかの中にいる赤ちゃんの様子を例えています。
しかし手話には比喩表現がなく直訳ができません。

■Signメンバー
「私の中で流れる歌?」
「おなかの中の動き?」
「おなかの中で動いている」

試行錯誤の末完成した手話訳…。
インスハートのふたりにも確認してもらいました。

■Toshiさん
「僕たちの歌だけじゃなくてこの手話が入ることで、さらに曲の世界観が届きそうだなとすごく楽しみです」
■Sign中村友映さん
「インスハートの思いと私たちが伝える思いが一緒になればいいなと思う」

いよいよ、コラボ本番です。

♪あなたが生まれて
 名前どうしよう まだだよね早すぎる私
 男の子?女の子?それすらも分からない頃に
 あなた刻む鼓動 わたしの中流れるメロディー
 お腹をさすりながらコトバのない会話をしてたね

手話をつけた中村さん。悩んだところも形になりました。

♪あなたが生まれて
 あなたがうまれてよかったと あなたがこれから思えるように
 世界の誰より一番あなたが愛されたと思えるように

■Sign中村友映さん
「伝えたいことが伝えられたかなと思います。楽しかったです」
■Sign小林慶太さん
「手話って面白いんだなって間口をどんどん広げて、音声言語と同じように手話も当たり前に使われるような世の中をつくっていきたい。手話っていうものの魅力を広めていきたいと思います」

手に言葉をのせて…。手話と音楽の共演は、歌に込められたメッセージをさらに力強く届けました。

【スタジオ】
Signが目標に掲げる「手話が当たり前の世の中」。
それに向けた取り組みとして「手話言語条例」があります。
手話を日本語と同じように「言語」と位置づけ普及を図るもので、現在38都道府県で制定が進みますが広島県は制定されていません。
【2024年9月2日放送】

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