能登半島地震から半年 支援を続ける広島のNPO法人や広島から能登へと戻った家族を取材
今年の元日に発生した能登半島地震からきのうで半年が経ちました。
被災地に災害の爪痕が残るなか、支援を続ける広島のNPO法人や広島から能登へと戻った家族の今を取材しました。
元日の地震で、大規模な火災が発生した石川県輪島市…。先月から公費解体が始まりましたが、未だ多くのがれきの山が残されています。
神石高原町に本部を置くNPO法人です。地震発生の翌日から現地で活動を続けています。今、取り組んでいるのは仮設住宅で暮らす人への生活家電の支援です。
■ピースウィンズ・ジャパン 二宮真弓さん
「(被災地では)一定の家電製品というのは用意されている。そこに足りないものを私たちの方で支援している。電子レンジとか扇風機、掃除機も非常に需要が高い」
入居者の孤立を防ぐため交流イベントも開催しています。
■ピースウィンズ・ジャパン 二宮真弓さん
「元の住まいの自宅の地域から全く違う地域の仮設住宅に入っている方がかなり多数いる。心の中に抱えている問題とか悩みとか、そういったことを口にしてもらうことによってストレスを軽減してもらう」
一方で、今も仮設住宅に入ることができていない被災者もいます。
■経本利枝さん 電話取材
「(住みたい仮設住宅に)目星はつけているんですけど軒数的にちょと無理かな」
震災後、福山市に避難していた経本利枝さんは、先月下旬に石川県輪島市に戻りました。仮設住宅にまだ入ることができず半壊した自宅の寺で暮らしています。
今年の元日、経本さんは車の中で大きな揺れを経験しました。
■経本利枝さん
「自分の横の道が割れていく、目の前の道路が隆起して、そこの上に大きな車が浮いたような状態とか。ただの揺れだけではなくてそういう物の壊れていく様子が余計に怖かった」
避難生活を強いられるなか、二女の千慧さんは出産予定日を1か月半後に控えていました。
■二女・千慧さん
「今後どうなるのかが全く見えない、家に帰れるかも分からない状況だったので、どこで産めるのかという感じ」
自宅の寺も大きな被害を受けました。経本さんは二人の娘と共に長男が暮らす福山市への避難を決断しました。
「あいちゃん!あいちゃん!」
2月、千慧さんは無事に長女・藍奈ちゃんを出産しました。
震災から半年を前に輪島市に帰郷した経本さんは、仮設住宅の入居を待ちながら自宅の寺の再建を目指します。
■母親 経本利枝さん
「絶対忘れられないことだからどうしようってこともないが半年たったからこれからなんとか前を向いて進んでいこうと思っている」
【2024年7月2日 放送】