任意保険の契約が切れた状態の車両を運行させたり、定期点検を怠ったりするなど19にのぼる違反があったとして、九州運輸局は18日、長洲町のタクシー業者に対し72日間の事業停止を命じました。

18日から来年1月28日までの事業停止処分を受けたのは、長洲町で車両6台を保有する新幸タクシーです。九州運輸局によりますと、新幸タクシーは2021年8月の時点で任意保険の契約が約半年切れた状態のタクシーを運行させました。

このほか、厚労省が定める定期的な健康診断を乗務員に受けさせていなかったり、道路運送車両法で3か月ごとの実施が定められている車両の定期点検をしなかったりするなど、合わせて19項目の違反が確認されたということです。

｢タクシー会社が乗務員証の掲示をしていない｣などの通報が寄せられ、九州運輸局が監査したところ違反が発覚しました。その後、複数の監査を経て、18日付で事業停止を命じ、タクシーのナンバープレートと車検証を預かったということです。

九州でのタクシー会社への事業停止処分は令和以降初めてで、九州運輸局は｢今後事業を継続するのであれば改善を求め、適切な事業運用をしていただく｣とコメントしています。