総力取材!「くまもと この1年」 事件・事故
今年の熊本のニュースを振り返る「くまもと この1年」。県内で発生した事件・事故を振り返ります。
4月。沖縄県宮古島の周辺を飛行中の陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶ちました。ヘリに乗っていたのは、熊本市に司令部がある陸上自衛隊第8師団、坂本雄一師団長ら10人。坂本師団長は、1週間前に着任したばかりでした。
■陸上自衛隊第8師団 坂本雄一師団長(3月の着任挨拶)
「地域の皆さまと連携を深め地域に信頼され愛される第8師団としても育成していきたい」
懸命な捜索もむなしく、10人全員が死亡。
■福島尚輝記者(八代港)
「今、ゆっくりとブルーシートに包まれた機体がクレーンで吊り上げられています」
機体は、ヘリが所属していた益城町の高遊原分屯地に運ばれ、今も事故の原因究明が続いています。
カメラがとらえた衝撃映像
3月。熊本市中央区のガソリンスタンドから出てきた黒いワゴン車。県道に出ようとした瞬間!自転車に乗った女性と衝突。男は車から降り、女性に駆け寄ったものの、救護することなく再び乗車。その場を立ち去りました。逃走から3分後にも、車との衝突事故を起こし、ひき逃げの疑いで逮捕されました。男は、「パニックになって逃げた」と供述しました。
7月、熊本市中央区にある無人販売の青果店。未明の店内に映っていたのは…。商品のバナナを床に落とし、勢いよく踏みつぶす男性。
■無人八百屋たべごろ 永岡成朗オーナー
「こういったことがあると、怒りもですけど、もやもや不快な気持ちにしかならない」
器物損壊と建造物侵入の疑いで書類送検された男性。一体何が目的だったのでしょうか。
次は、交通事故の瞬間をとらえた映像。傘を差して横断歩道を渡る女性。次の瞬間、交差点を右折してきた車が女性に衝突。日傘を残し、画面から消えた女性。腰などの骨を折る重傷を負いました。車を運転していた男は、過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されました。
2月。熊本から福岡へ向かう高速バスのドライブレコーダーの映像。執拗な幅寄せを繰り返す白い車。バスの前に出ると…急ブレーキ!急停止に対応できず、バスがぶつかると…。
(怒鳴り声)「警察を呼べよ!」
怒鳴り声を上げながら運転席から出てきた男。この事故で、運転手と乗客のあわせて5人が首に軽いけがをしました。男は、危険運転致傷の疑いで逮捕されました。
8月、熊本市中央の住宅街で燃え上がる炎。木造2階建ての住宅を全焼。この家に住む3人がやけどを負い、病院に搬送されました。
相次いだ殺人事件
2023年の県内では殺人事件が相次ぎました。
<3月・合志市>
■吉田佳記者
「住宅街の一角にあるこちらのアパート。規制線が張られ、ものものしい雰囲気となっています」
合志市のアパートで、同じ部屋に住む職場の同僚の胸を包丁で刺すなどして殺害したフィリピン国籍の男。殺人罪で懲役13年の実刑判決を受けました。
<5月・熊本市中央区>
5月。熊本市中央区の雑居ビルで全身をタオルケットで巻かれた女性の遺体が見つかりました。
■緒方大樹記者
「ビルの7階の窓は布のようなものが貼られていて中を見ることはできませんが、現在、警察による鑑識作業が行われているとみられます」
被害者は近くに住む当時29歳の女性。死因は窒息死でした。ビルのエレベーターを保守点検する会社に勤めていた男性が、事件後、自殺していたことが明らかに。熊本地検は、防犯カメラやDNAなどから被害者の特定には至るも、被疑者死亡のため不起訴処分としました。
<6月・荒尾市>
■福島尚輝記者
「男性の遺体は、大型商業施設の目の前にある平屋のアパートで見つかったということです」
遺体で見つかったのは、荒尾市のアパートに住む74歳の男性。知人の男が逮捕され、胸などを包丁で複数回刺して殺害した罪に問われています。
熊本市議選 元職と現職の2人が公選法違反の罪に
4月に行われた熊本市議会議員選挙。この選挙をめぐり、元職と現職の2人が公職選挙法違反の罪に問われました。
■緒方大樹記者
「北口容疑者の自宅兼事務所に県警の捜査員が入ります」
過去7期、市議会議員を務めた北口和皇元議員。自身への投票を呼びかける違法な文書が入った封筒を郵送した罪に問われました。
裁判では「猫にかまれて発熱し、正常な判断ができなかった」と弁明。罰金30万円の有罪判決を受けました。
一方、6回目の当選を果たした田尻善裕議員。告示前に投票を呼びかけるリーフレットや名刺を有権者に配った罪に問われ、罰金30万円の判決を受けました。田尻市議は判決を不服とし福岡高裁に控訴しています。
熊本市議会では「辞職勧告決議案」が可決。田尻議員は辞職せず、続投する意向を示しました。
大型のトカゲを捕獲 あのトカゲは今…
こんな衝撃ニュースも話題になりました。
9月28日、玉名市の路上で目撃されたのは、長さ1メートルほどの大型のトカゲ。
■近くの男性
「今、草取りをしているから、そんなのが出てきたらこわいですね」
目撃情報から約1か月後の11月3日、用水路を泳いでいたところを警察が捕獲。
あのトカゲは“いま”…?その後を取材しました。
■福島尚輝
「世間を騒がせたあのトカゲは現在、こちらの店にいるということです」
熊本市南区にある、は虫類専門店。11月上旬、警察からトカゲを預かりました。正式な名前は「ミズオオトカゲ」。預けられた当初は弱っていたそうですが、今では元気いっぱい!年齢は3歳ぐらいで、まだまだ育ちざかり。2.5メートルくらいまで大きくなるそうです。元々はペットで飼われていたとみられるこのトカゲ。飼い主はまだ見つかっていません。
■ZION 北森映光社長
「飼ったら最後まで、命が尽きるまでお世話をしてもらいたい」
飼い主は見つかるのでしょうか?