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北陸新幹線敦賀延伸 第二の開業 富山からも期待

2024年3月18日 20:08
北陸新幹線敦賀延伸 第二の開業 富山からも期待

北陸新幹線は16日、福井県の敦賀まで延伸開業しました。新規開業区間からの列車に乗って富山を訪れた人、そして富山で新幹線利用客を迎えた人、それぞれの思いを開業初日に各地で取材しました。

16日の午前6時前。富山駅の新幹線改札が開くと、敦賀行き一番列車の切符を手にした人たちが続々と詰めかけました。

一番列車を待つ 18歳男性
「2015年(金沢延伸)の時は僕まだ小さかったので、一番列車には乗れなかったんですけど、大きくなってこうして敦賀(延伸)のときに一番列車に乗れるのはうれしい」

長野・金沢間の開業から9年。新幹線の敦賀延伸がようやく実現しました。富山にとって第二の開業です。
「出発進行!」

「つるぎ号、たった今富山駅から敦賀駅に向けて出発いたしました!」

今回の延伸開業で、石川県に2つ、福井県に4つの新幹線駅が誕生しました。富山・福井間は最も早い「かがやき」で今より27分短くなり44分に、敦賀までは42分短い1時間1分で結ばれました。

永井聖志郎記者
「ここ富山駅でも記念イベントが開かれるなど盛り上がりを見せています」

敦賀方面からの列車が到着すると、新規開業区間や関西方面からの乗客が降り立ちました。

大阪から来た男性
「(大阪の)高槻から来ました。やっぱり(所要)時間が短くなったなぁ」

こちらの男性2人は、敦賀から一番列車に乗って富山へ観光に来たといいます。

「とりあえずまだご飯食べてないのでご飯食べようかな、ブラックラーメンでも食べようかなと思ってます」

ただ、富山に着いたのは午前7時すぎ。営業しているラーメン屋は見つからず、2人が訪れたのは富山駅に併設し、朝も営業している「立山そば」でした。

注文したのはシロエビ天そばと、ますずし。どちらも富山名物です。

「(シロエビ天)甘味があっておいしいです」

記者「どうですか本場のますずしは」

「こういった笹の葉にくるまってると余計おいしく感じますね(笑)」

富山名物でおなかを満たした2人はその後、路面電車に乗って市内を観光しました。


一方、黒部宇奈月温泉駅では…

「ようこそー、いらっしゃいませー」

宇奈月温泉の旅館の女将たちです。敦賀方面などから到着した列車の乗客を迎えました。

大阪の男性
「大阪から来ました。北陸自体があまり来たことがなかったので。すごいワクワクしています」

福井の親子
「温泉、温泉で、ゆっくりします」

記者「お住まいどちらになります?」

「福井です、スゴイ近くに感じて、なんかいろいろな所に行きたいなと思いました、新幹線に乗って」

梅本晃弘記者
「宇奈月温泉では、新幹線の延伸開業を、ニーズの掘り起こしとチャンスの獲得ととらえています」

2015年、北陸新幹線の長野金沢間の開業は、首都圏からの観光需要を押し上げ、宇奈月温泉でも、宿泊客数が年間30万人を超える年が続きました。

しかし、コロナ禍と2024年1月1日の能登半島地震は観光に大きな影響を与えています。今回の第二の開業を復活へのチャンスととらえています。

「じゃあどうぞ、お気をつけて、足元気を付けてください」

「このまま(靴のまま)でいいですかね」

宇奈月温泉の旅館、サン柳亭です。16日は11組の宿泊があり、大阪から訪れた人もいました。また、2組が新幹線開業に合わせてスタートした政府の観光支援「北陸応援割」を使っての宿泊でした。

「応援割の、応募したわけですよね、そしたらなったもんですから(よかったです)」

「こういう景色もいいですし、そういう思いでここの旅館へ来ました」

新幹線の延伸開業で、関西方面からの利用客増加など富山の観光に良い影響が及んでほしい。そして北陸3県が新幹線でつながったことで観光エリアとして連携し注目を集めたい。女将たちの期待は高まります。

サン柳亭 小柳優子若女将
「大変な夢をのせて、また北陸がつながって新幹線沿線ということで、みんなで協力して北陸地方が素晴らしいというふうに全国、世界中のみなさんに感じていただけるように願っています」

16日、敦賀延伸開業のニュースを見ていて、9年前の富山開業の盛り上がりを思い出しました。

北日本放送のニュース