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藤井貴彦キャスターが再び見た 被災地氷見の今 番屋街は 

2024年6月12日 20:21
藤井貴彦キャスターが再び見た 被災地氷見の今 番屋街は 
1月1日の能登半島地震から5か月余りが経つなか、県内の被災地の復興は進んでいるのか。

1月にも氷見市を取材した「news zero」の藤井貴彦キャスターとともに被災地の今を伝えるシリーズ。2日目の12日は、観光施設の現状と富山湾に起きている“異変”を取材しました。

上野キャスター「さぁ藤井さん、ひみ番屋街です」
藤井キャスター「いやぁ、1月以来!」

上野「そうですね。あの時は中継で当時の状況を伝えてましたよね」
藤井「開いていない店舗の方が多かったので」

氷見市北大町の観光施設「ひみ番屋街」。

以前、藤井キャスターが訪れた1月中旬の時点では断水が解消したばかりで、営業を再開していない店もありました。

あれからおよそ5か月。現在の番屋街は…

氷見まちづくり 本多正樹事業課長
「1月27日から全店舗で営業再開しまして、今まで通りの活気あるひみ番屋街に戻ってきております」

週末を中心に多くの観光客が訪れるようになり、震災前の活気を取り戻しました。

金沢市から訪れたというこちらの女性。

藤井「きょうはなんでこちらにいらしたんですか?」
観光客「妹が福岡から来たもんで」
上野「福岡県から!?」
藤井「氷見に連れてきた理由は何ですか?」
観光客「前に一度来たんですけど息子と。(今回は妹を)連れてこようと思って」
藤井「これから何か食べるんですか?」
観光客「はい。まだ迷ってます」

鮮魚店や土産物店など、30店舗以上が並ぶ館内。藤井さんにとってうれしい再会がありました。

藤井「こんにちは、ご無沙汰してます。どうですか、1月以降」
まるわ 内田夏樹店長「応援してくれる方もいらっしゃって、お客さんも増えてきてるんで」

1月の放送の際に中継した「おみやげ まるわ」の内田店長です。当時は時短営業をする店が多い中、一人でも多くの人に氷見を楽しんでいってもらいたいと午後6時まで店を開いていました。

藤井「ほかのお店が(営業)時間延ばしてきましたね」
内田店長「そうですね。にぎやかになってきました」
藤井「よかった。お元気でした?」
内田店長「元気でやってます」

鮮魚コーナーでも素敵な出会いがありました。

藤井「あら、手振っていただいて!どうも。結構新鮮な…」
ばんや鮮魚直売所 南美也子さん「そう、みんな朝どれよ。氷見の浜でとれたものしか置いてないのよ、うちは。今の旬はね、タイとかヒラメ。あと今は岩ガキが」
藤井「左の方に視線を向けると、岩ガキが!大きい!」
上野「藤井さんちなみにカキは?」
藤井「大好きです」
南さん「じゃあ是非そこ座って食べてください」

氷見産の天然岩ガキ!とれたてを生でいただきます。

藤井「うまい!濃厚な香りが潮の香りと共にザーッと入ってきて、周りにコーティングされたレモンと一緒になってツルンと入ってくる。私の胃の中のジェットコースターをカキがズルーッと下りていきました」

藤井キャスターも太鼓判を押す、海の幸。
しかし、今富山湾に“異変”が起きています。

南さん「とれる時期にとれるものがとれてないとか、時期的に遅れたりとかね」
藤井「例えば富山の名産でとれなくなっているものは?」
南さん「シロエビね。新湊とか本当に(とれない)」
息子が氷見で漁師をしている店の従業員「息子が行ってる網は(いつもは)シロエビ入るのね、新湊に近いから。でも今年はまるっきりダメ」

この店では昨シーズンにとれた冷凍のシロエビが販売されていましたが、在庫は残りわずか。2024年とれたシロエビが入荷するめどはたっていないということです。

南さん「(こんなことは)初めて。去年までは1キロ3500円~4000円弱で入ってたけど、今もう市場で1万円くらい。それだけとれてないみたい」

富山湾では、ベニズワイガニや万葉かれい、アジなども記録的な不漁に。
漁業者の間では、地震による海底地すべりの影響で海の生物がすむ環境が大きく変わってしまったのではないかという声もあります。

上野「自然相手ですから、今ある海の幸をおいしくいただくというのが私たちができることかもしれないですね」

13日は地域のために営業を続ける、被災した割烹料理店の今をお伝えします。
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