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衆院選終盤戦に 石川3区・被災地能登 被災者の訴えたいこととは…

2024年10月23日 19:06
衆院選終盤戦に 石川3区・被災地能登 被災者の訴えたいこととは…

衆議院選挙の投開票まであと4日。能登では地震と豪雨被害の爪痕が色濃く残る中での選挙戦となっていますが、被災地の人々がいま訴えたいことを取材しました。

元日の地震。そして先月の豪雨災害に見舞われた能登。その能登が選挙区の石川3区には、前職と新人の合わせて3人が立候補しています。連日、激しい選挙戦が繰り広げられる一方、能登の人々に現状やいま訴えたいことを聞きました。

取材班が訪れたのは奥能登豪雨の1次避難所となっている輪島市内の公民館。今回の豪雨で輪島市など3つの市町では、今も400人以上が避難所生活を余儀なくされています。

輪島市の避難者:
「仮設住宅を申し込んであるんですけど、そこに入りたいと思ってる。(仮設住宅の入居が)2年ほどと聞いているが、2年間の間に考えてどこ行けばいいのかお金の問題とか、どうなっていくのかわからない」

親子で避難しているというこちらの女性は、今後の生活への不安を抱えています。

輪島市の避難者:
「私からしてみれば家のこと、これから先のことを、災害のことを優先的にしてほしい」

一方、元日の地震では、大規模火災で輪島朝市の大半が焼失したのをはじめ、様々な生業にも影響が出ています。

輪島市中心部にある商業施設、輪島朝市の一部店舗が営業を続けています。朝市で50年以上、海産物を扱ってきた浜木妙子 さんは、9月の豪雨災害の影響が出ていると話します。

浜木 妙子 さん:
「水害でとなりに(人が)おらんもんで誰も来ないんですよ。仮設にいた人、全然一人もいないんですよね。仮設ね、全然(人が)来ません」

商業施設の横にある仮設住宅団地が浸水被害にあい、常連だった住民が避難してしまったのです。更に取り扱う品物には地震の影響も。

浜木 妙子 さん:
「輪島は漁に出とらないもんでダメなんですよ。元は鮮魚だったんですよ。残ったら加工して売っていた。ほとんど鮮魚だったんですよ。ところが鮮魚がないし、今はこういうものを売ってるんですよ」

仕入れ先である輪島港では、海岸が隆起し、いまも船が出せない状態が続いています。地元の漁師は…

海士町船主会・細道龍一会長:
「施設とかも全然直ってないんで魚の荷揚げとかできるような状態じゃないんで。(港の)浚渫工事が半分、終わってる終わってない状態なんで、これ(船)は避難してる状態なんです」

11月にはカニ漁が解禁となりますが、水槽や製氷機などの設備も壊れたまま。一日も早い、再開を望んでいます。

海士町船主会・細道龍一会長:
「地震当初からずっと言ってるんですけど、とりあえず一日も早く浚渫工事を終わらせてほしい。それしかないですね。お金でも何にしてもなんですけど国には一日も早くしてほしい」

一方、農業の被害も深刻です。珠洲市若山町のコメ農家の奥秀樹さん。去年は6000平方メートルの田んぼで作付けを行っていたといいますが…

コメ農家・奥秀樹さん:
「地震で田んぼがクラック(亀裂)入ってしまって、私が入るくらいのこのくらいのクラックがずっと入ってる。深いもんで来年無理やね」

ことし収穫できたコメの量は例年の半分ほどに。散々な年になったと話します。

コメ農家・奥秀樹さん:
「1月1日以前に戻りたいですね。昨年の12月31日まででよかったです。あれに戻ってくれればもういいです。しっかり順番にやっていってくれれば」

復旧復興を1日も早く着実に進めてほしいという声をいかに国政に届け形にしていくのか。耳障りの良い言葉ではなく、その実行力が問われています。

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