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酪農も…漁業も…断水に悲鳴 「牛乳が…寒ブリが…」一次産業に震災の大打撃

2024年1月18日 21:18
酪農も…漁業も…断水に悲鳴 「牛乳が…寒ブリが…」一次産業に震災の大打撃
今回の能登半島地震では、奥能登を中心に断水や停電が続いています。震災から2週間以上が経ちましたが、私たちの生活を支える1次産業にも大きな影響が出ています。

いま、ピークを迎えている寒ブリ漁。
早朝から金沢市の「かなざわ総合市場」に運び込まれるケースには「能都」の文字が。

NNN取材団 中山 紗希 記者「金沢港近くにあるかなざわ総合市場です。こちらでは現在宇出津港で水揚げされた寒ブリの選別作業が行われています」

丸々と太った寒ブリは能登町の宇出津港で水揚げされたものでした。

実は今シーズン、県内の寒ブリ漁は1日3000本以上を水揚げする日があるなど、例年以上に豊漁です。

「宇出津港のと寒ぶり」。重さ10キロ以上で見た目の良いブリは、地域ブランドに認定。シーズン中は港の活気も最高潮になります。

しかし18日、その宇出津港に訪れてみると。

(案内する様子)
「ここも元々はつながっていたところが…車通れるようになっていたので。そっちももちろん段差なくて」

至る所で地面の隆起や地割れが。加えて津波の被害も受け、活気に満ち溢れるはずの市場には、人の姿がありません。

JFいしかわ 能都支所 影 和義 業務課長「(漁港が)全体的に陥没して物運ぶにもフォークリフトが通れない状態なので」「競りは今取り止めている状況ですね」

競りができない事情-。それは、能登町でいまなおほぼ全域で続く断水です。

魚の鮮度を保つ氷が作れず、金沢から片道3時間かけて氷を運んできているといいます。

「Q復旧の見込みは?」
JFいしかわ 能都支所 影 和義 業務課長「もう限りなく見通し立たないですね」「(再建まで)1年2年どころではない。10年先見据えた話になると思うので。移転しなければならないのかなという状況です」

(酪農雑感)

断水の影響は酪農にも。

内灘町にある河北潟酪農団地。県内の牛乳の5割以上がこの場所で生産されています。

18日、牛舎を訪れた立憲民主党の泉 健太代表にも、生産者が強く訴えたのは断水による深刻な水不足です。

生産者「容器の消毒、これ衛生食品ですから。安心安全のためにも全うしないと供給できるような理由にならないです」「場合によっては辞めなきゃいけないと考えている人たちもぼちぼちと出ています」
泉代表「ああ、そうですか」

乳牛1頭あたり必要な水は1日およそ100リットル。早急な水道の復旧は酪農家の切実な願いです。

立憲民主党 泉 健太 代表「地下で水道管で水を供給するのか、それとも仮設でいち早く地上型で仮敷設をして水道を回復させるのか。早くやらないと酪農家の方々の負担は相当重たい」

河北潟農業組合 川上 充紀 組合長「牛は鳴き続けて「早く水くれ」って」「とにかく早く正常に戻して、河北潟の牛乳がおいしいと言われるようにしていかないと」

今回の震災で県内の畜産農家43軒・58の漁港に断水による被害が確認されていて、県では特別相談窓口を設置し、対応にあたっていますが、長引く断水がもたらす影響を懸念する声は収まるところを知りません。
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