“食を通じて地元の人に喜びを” 創業100年地域密着型スーパー「お惣菜の全国大会」入選《長崎》
スーパーマーケットの優れた商品を選ぶ大会で入選したお弁当。
創業100年、地域密着店の戦略とは…。
大村市原口町にあるスーパーマーケット「かとりストア」。
1924年に米の卸売り業として商いをスタートし、約50年前に業態を変更。
去年、創業100周年を迎えました。
(鹿取 哲朗 管理本部長)
「今スーパーは大村にもどんどん増えていて、そこと差別化をするためにも全国からこだわりの商品を取りそろえる」
30年ほど前からチェーンのスーパーマーケットの出店が相次ぐ中、
こだわりのラインナップをそろえ、多い日には1800人が訪れるといいます。
ファンが多いのが「総菜のコーナー」。
できたての揚げ物をはじめ、約200種類が並びます。
(常連客)
「とんかつが柔らかくて好き。(いろんな商品を)見るのが楽しみ」
(常連客)
「小さなことでも正確に調べてくれる」
客のリクエストに応え、全国各地の名物から隠れた逸品まで取り寄せした食品のコーナー。
使い方や調理の仕方なども表示されています。
さらに 市内中心部から少し離れた店の商品を置いた「直売コーナー」は、遠くに買い物に行くのが難しい利用者からも大人気。
“地域密着型” スーパーマーケットとして、新たに始めたのが…
(鹿取 哲朗 管理本部長)
「100周年記念に何か新しいことをやってみようということで、今回初挑戦した」
優れたお弁当、お総菜を選ぶ大会への出場です。
スーパーマーケットを運営する全国の企業でつくる団体が、毎年開いていて応募総数は1万5000件あまり。
初挑戦ながら見事、3つの部門で入選を果たしました。
(総菜部 レシピ開発担当 朝倉 豊記さん)
「大村の特長をいかした食材と、ここでしか食べられないというこだわりが強い」
丼部門で入選した「島原芳寿豚の角煮丼」。
2時間じっくりと煮込んで余分な脂身を落とした角煮は、臭みが少なくトロトロ。
その角煮を贅沢に厚切りにし、アゴだし風味のご飯に乗せた一品です。
このほか、地元名物「大村寿司」と、あつあつの五島うどんをセットにした「冷温膳」。
角煮丼の味を手軽に楽しめる「島原芳寿豚の角煮のおにぎり」。
長崎らしさが詰まった 2つの商品が入選です。
(総菜部 レシピ開発担当 朝倉 豊記さん)
「チャレンジして良かった。至極の一品ができあがった。今後の新しい商品作りの指針にもなる」
食を通じた社会貢献を、地元客のために。
食を通じた喜びを、地元客や従業員のために。
老舗ストアの挑戦は、これからも続きます。
(鹿取 哲朗 管理本部長)
「100周年を迎えて競合店も増えてくる中で、かとりストアの強み。とにかくお客さんの声を聞いて、それを体現するようなスーパーをこれからも続けていきたい」