九州初 五島市でドローン「レベル4」飛行 患者に処方薬届ける実証実験《長崎》
ドローンの高度な飛行を利用した九州で初めての取り組みです。
五島市で10日、患者の家に処方薬を届ける実証実験が行われました。
住宅の前に着陸したドローン。
箱に入っているのは薬です。
県は去年、国から「新技術実装連携“絆”特区」に指定されています。
住宅街など人のいる地域でも、目視なしで飛ばすことができる「レベル4」でのドローンの飛行が可能で、実証実験として処方薬の配送が行われました。
(医師)
「週末も寒かったが、体調に変化はない?」
(患者)
「血圧が高くなっている」
五島市では2年前から、看護師が医療機器を搭載した車で患者の家へ出向き、医師がオンラインで診療する「モバイルクリニック」を導入していますが、後日、処方薬を届けなければならないのが課題でした。
(医師)
「少しだけ血圧の薬を同じ1錠のまま、別の薬に変えてみますか」
この日は、オンラインで患者を診療した後、およそ3.2キロ離れた住宅にドローンで薬を届けました。
(長崎大学離島医療研究所 前田 隆浩所長)
「普通の外来診療をそのままオンライン診療とドローンで再現できる。このパッケージは、社会的に重要な意義を持つ」
レベル4での飛行は九州で初めての取り組みで、関係機関では実験結果を検証し、実用化につなげたいとしています。