台風10号の影響 長崎県内で9人がケガ 最大1万2110戸で停電し被害も《長崎》
ゆっくりとしたスピードで九州を横断した台風10号。
この影響で男女9人がケガをするなど被害も確認されました。
29日、強い勢力で昼過ぎに県内に最接近した台風10号。
(青木 雄大アナウンサー)
「強風の影響でしょうか。屋根の一部がはがれ中の鉄骨がむき出しの状態となっています」
島原市では温水プールの屋根の一部が吹き飛ばされているのが見つかりました。
(付近の住民)
「ガタンガタンチャリーンという音がした。どこかの屋根が飛んだなと思った」
休業していたためケガ人はいなかったものの再開のめどは立っていないということです。
28日の降り始めからの雨の量は
雲仙市雲仙岳で441.5ミリ
壱岐市で211ミリ
島原市で207.5ミリを記録。
また、壱岐市石田や大村市など4か所で8月としては1位となる最大瞬間風速を観測しました。
風の影響などで、男女9人がケガをしていて、そのうち長崎市の70代の女性は玄関を出たところで風にあおられ転倒し重傷だということです。
各市や町に出されていた「避難指示」や「高齢者等避難」はすでに解除され、暴風波浪警報は注意報に切り替わっています。
気象台は、30日夜遅くにかけて土砂災害や低い土地の浸水などに注意するよう呼びかけています。
強風の影響で電線が切れるなどして各地で停電も相次いで発生しました。
30日、諫早市高天町の住宅では…
(住民の女性)
「これ(ろうそく)と懐中電灯(を使った)」
29日午前8時前から停電。
電気がつかないままろうそくと懐中電灯のあかりで一夜を明かしたといいます。
九州電力送配電によりますと県内では、29日午前11時に最大1万2110戸が停電。
30日午前も約6000戸の電気がつかない状態となっていました。
諫早市のこの住宅では午前10時頃に復旧したといいます。
(住民の女性)
(電気がついて)「電気のありがたさが(わかる)」
「冷蔵庫(の中の物)が全部だめになったので氷が(溶けて)水浸しで今全部出したところ。バナナアイスがもうだめ。これだめだ、もうびしょびしょだから」
午後5時現在も一部で停電が続いていて、九州電力送配電が、引き続き復旧作業を進めています。