業務効率化へ 病院に自動運転の車いすを本格的導入 事前の運用実験では1日最大1時間の業務時間削減の効果 島根大学医学部附属病院
自動運転システムで患者を運びます。島根大学医学部附属病院では、6月から自動運転の車いすが本格的に導入されました。
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小田原安理 記者
「この車いすは一切操縦せずに目的地まで運んでくれます」
東京の会社が製造する「自動運転モビリティ『WHILL』」は、自動運転の車いすです。島根大学医学部附属病院ではこの度、中四国地方で初めてこの車いすを導入。あらかじめ設定された経路に従って、患者を目的地へと届けてくれます。
島根大学医学部附属病院リハビリテーション部 酒井康生 副部長
「病院というのは非常に人手不足でありまして、結構搬送の迎えが遅れて患者さんが待ってるとかそういうことがよくありました。そういったことを解消するために患者さんを運んでくれる車いすとして非常にいいなと思いまして」
医師の働き方改革や看護師不足が課題となる中、島根大学医学部附属病院では、まず病室からリハビリテーションまでの区間でこの車いすを運用していくことにしています。病室からリハビリテーションまでは100~150メートルほどの距離があり、車いすで患者を押しながら往復すると10分ほどかかります。病院で事前に行った運用実験では、1日最大1時間の業務時間削減につながるという結果になったということです。
島根大学医学部附属病院は今後、徐々に運用区間を拡げ、台数を増やしていければとしています。