小学校で2年男児が転倒し頭の骨折る大ケガ 学校はすぐに救急車呼ばず…市教委「対応に問題あり」医師に聞く“救急車を呼ぶべきサイン”は
愛媛県新居浜市内の小学校で児童が頭の骨を折る大けがをしたにもかかわらず、学校はすぐに救急車を呼んでおらず、市の教育委員会は対応に問題があったとしています。
頭を打った時、私たちがすぐに救急車を呼ぶべきサインとは。
先月24日の朝8時ごろ、新居浜市内の小学校で2年生の男子児童が、中庭の花に水やりをし校舎に戻っていたところ児童2人とぶつかりました。
男子児童は転倒した際に頭を地面に強く打ち、すぐに学校の医務室に向かいましたが直後から顔色が悪く、少量の嘔吐があったということです。
市の教育委員会によりますと、学校から連絡を受けた保護者から救急車を呼んでほしいとの求めがありましたが、学校側は容体が快方に向かっていると判断し呼ぶことはありませんでした。
その後、駆けつけた保護者が再度救急車を要請し、ケガからおよそ1時間経って市内の病院へと救急搬送されたということです。
男子児童は頭蓋骨を骨折していて、外傷性くも膜下出血と診断され一時、集中治療室で治療を受けました。
現在、病院を退院しているものの頭がふらつく症状があり今も学校を休んでいます。
今回の学校の対応について市の教育委員会は、すぐに救急車を呼ばなかったのは不適切だったとして校長に対し、口頭で指導を行ったということです。
今回の事故について脳神経外科の専門医は。
医療法人慈孝会 福角病院角南典生院長:
「(脳しんとうなどの)最初のサインとして嘔吐があったり顔色が悪くなることがあるので、まずは頭を打ったときに意識がちゃんとあったかどうか子どもだったら多くはすぐに泣くと思うんですけどすぐに泣いたかどうか。そこが大きなポイントになります」
“意識がない”“泣かない”など、明らかに普段と違う様子がみられる場合は救急車を呼ぶべきだと話します。
一方で、すぐに症状が出ないケースもあると言います。
角南院長:
「だいたい6時間以内には一般的には症状が出るとされているんですけれども、少し時間が経ってから脳が腫れたり出血による症状が出てくることがあるので24時間はしっかり厳重に観察していただきたい」
今後、部活動や外のレジャーが活発化する時期を迎えることから医師は、頭を強く打った際はこれらのサインをよく見極め行動してほしいと呼びかけています。