「あなたに犯罪の容疑がある」偽の警察手帳や逮捕状示し…現金だまし取る手口が急増
きょうのニュースな数字はこちら「2億1608万1000円」。これは、先月末までに県内で確認された特殊詐欺事件の被害総額です。去年の同じ時期と比べておよそ7600万円上回っています。
きょうも愛媛県内では、オレオレ詐欺に発展する予兆電話が7件確認されていて県警は「特殊詐欺被害警報」を発令しました。全国で相次ぐ特殊詐欺事件の中で今、県内でも急増している手口とは?
ビデオ通話の画面ごしに警察手帳のようなものを見せる人物。実は、偽の警察官です。
街の人:
「それっぽいのを見せられると本物なのかなと一瞬思っちゃう」
街の人:
「身に覚えのあるような事だったら“あれ、そうかな” と信じてしまうと思う」
県警 組対・特殊詐欺対策室 近藤章課長補佐:
「警察官をかたり、“あなたに犯罪の容疑がある”などと告げて現金をだまし取ることにつなげていく手口が非常に増加している」
特殊詐欺の中で、今県内でも急増している「オレオレ詐欺」の手口です。
県警によると、今年、先月末までに県内でのオレオレ詐欺の被害が19件確認されていて、前の年の同じ時期と比べると14件も増加。
なかでも、警察官をかたって「捜査」や「優先調査」などとうたい、現金をだまし取る手口が今、急増しています。
特殊詐欺事件の発端となっている、そのほとんどが“予兆電話”です。巧妙さを増す特殊詐欺…
実際、どのような電話がかかってくるのか。県内に住む女性が受けた実際の電話の音声です。
「もしもし、先ほどお電話した東京の警視庁のミヤセと申します。はいはい、すみません。現在、神奈川県警の方から届いております捜査報告書によるとフジイ○○という人物をはじめとする非常に大規模な資金洗浄事件という事件の方が 起きておりまして、捜査の結果ですね、その中の一枚が○○様名義で開設された××銀行のキャッシュカードが押収されたわけなんです。こちら押収されたカード心当たりどうでしょう、ありますかね。今、手元にありますけど…」
その後も会話は続き、女性に共犯者としての疑いがかけられていることや放置すると財産が凍結される”などと言葉巧みに不安を煽ります。
不審に思った女性は警察に相談し、被害はありませんでした。
このほかにもメッセージアプリでニセの逮捕状を送り信用させるケースや、総務省や検察など、公的機関の職員をかたるケースも確認されているということです。
近藤さん:
「警察が用事があって連絡をする時にメッセージアプリなどを使うことは一切ありません。アプリを使って警察手帳を示したり、逮捕状を示したりということは 当然ありません」
「身に覚えのないお金を要求されるなどしたら(警察相談専用電話)#9110に電話するか、最寄りの警察署に相談してほしい。いつでも電話お待ちしております」