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衆議院選挙の争点 社会保障制度に対する各候補者の考え【高知】

2024年10月18日 18:52
衆議院選挙の争点 社会保障制度に対する各候補者の考え【高知】
今回の衆議院選挙では、高知県内2つの小選挙区ともに与野党一騎打ちの選挙戦が展開されています。
選挙の主な争点について各候補者の考えをシリーズでお伝えしています。
3回目の今回は、少子高齢化が進む中で、課題となっている社会保障制度です。

少子高齢化が急速に進み、年金や医療・介護など社会保障制度について持続可能な仕組みをどう構築していくか、財源をどうするのかは大きな課題です。高知放送などが公示前に行った県内の情勢調査でも、半数近い有権者が最も重視する政策にあげています。

県内2つの小選挙区の候補者は、これからの社会保障制度について財源や制度のあり方についてどう考えているのでしょうか。

高知1区に立候補しているのは届け出順に、自民党の前議員・中谷元氏(67歳)、立憲民主党の元議員・武内則男氏(66歳)の2人です。

■中谷氏
「これも社会保障どうするかということで、高負担高福祉の国なのか、それとも低負担低福祉の国なのか、日本はその中間にあるわけですね。この非常に若い人が少なくなって、負担がこれから急増しますので、やはりそういった負担がかからないようにしていくということで、この財源どうするか、これはやっぱり社会保障と税金とそういうバランスを考えなきゃいけません。フランスなんかは消費税20パーセントくらいなんですよ。それで高福祉を実現しておりますので、やはり負担がなければ福祉の利益があげられませんのでちゃんとした負担に基づく社会保障の在り方というのを、真剣に考えて構築しなければならないと思います。」

■武内氏
「社会保障制度を論ずる時に、世代間における争いが起こるようなことをしてはだめです。ですから、どちらかが良くなって、どちらかが悪くなる、負担が増えたりする、そういうやり方はするべきではないという風に思っています。社会保障制度というのは、ほんとにお互いが支え合い、そして介護や医療、子育てといった所、安心して受けることができる、まさに最も暮らしていく上で重要な施策になっていきますので、こうした社会保障制度は全世代型ということも言われていますが、高齢者と若者を分断するようなことがあってはなりません。しっかりと国が公平で公正で、そして住民の皆さんが納得する社会保障制度に変えていかなければなりません。」

高知2区に立候補しているのは届け出順に、共産党の新人・浜川百合子氏(45歳)、自民党の前議員・尾﨑正直氏(57歳)の2人です。

■浜川氏
「高齢者と若者、子育て世代を対立させるかのような議論は、国の予算の使い方の根本問題をごまかすものだと思います。社会保障のためという消費税の税収が、全額使われていたら、どれほど充実した制度を作れたことでしょうか。ところが、消費税は、大企業の法人税の引き下げの穴埋めに消えました。大企業や富裕層、金融所得への適切な課税で財源を作ります。必要なのは、予算をしっかり社会保障に回すことです。回せば、国民に新たな負担を押し付けることなく、持続可能な社会保障制度は作っていけます。皆さんが払ってきた年金積立金は290兆円、給付5年分にもなっています。これを使い、県内家計消費2割を占める年金を物価高騰に見合う額へと引き上げます。」

■尾﨑氏
「超高齢化社会が当面、数十年は続くということ、そして少子化の流れを止めるためには、抜本的な対策を講じないといけないということ、この2つを考えると、当面は社会保障については、かなり財源が必要となってくるという、その前提でもって仕事をしていくことが大事だろうと、そういう風に思います。まずはですね、例えば高度医療と地域医療の役割分担をしっかりしていくこととか、デジタル化なんかもうまく活かして効率化をすることとか、そういうことを徹底していきながらも、併せてこのような負担を賄っていくために、全世代でこの負担をお願いしていくということ、このことがやはり大事だろうと、そういう風に思います。これは若い人たちだけで負担を偏らせず、少子化対策を進めていくという観点からも大事だと、そういう風に思います。そして、すべての基礎として、すべてのコストを賄い得るような、強い経済を作り出していくこと、このことが本当の意味での根治対策だと、そういう風に思います。」

今回の選挙では、社会保障制度だけでなく政治とカネの問題への対応、地方創生なども大きな争点にあがっています。この国の未来を託す衆議院選挙の投票は10月27日に行われ、即日開票されます。
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