8月8日に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報による経済的損失について、高知県の濵田知事は今後観光キャンペーンでリカバリーを目指すとして、県や国での補償については否定的な見方を示しました。

23日の定例会見で濵田知事は8日から15日まで気象庁が発表した南海トラフ地震臨時情報巨大地震注意の県内での対応について「社会活動を行う上で大きな混乱は見られなかった」と述べました。

一方で、県内の宿泊施設で予約キャンセルが相次ぐなど宿泊業や観光業を中心に発生した経済的損失については「今後、観光キャンペーンの首都圏でのPRイベントを開催するなどして早いリカバリーを目指す」とし、「打撃が大きく資金繰りが大変な中小企業については制度融資の活用」を呼びかけ、県や国が補償を行うことについては否定的な見方を示しました。

県旅館ホテル生活衛生同業組合が県内82施設を対象に行った調査では、8月9日から18日にかけての宿泊キャンセルは1万2449人分で、あわせて約1億7400万円の売上が減少したということです。