【15年の県政に幕】川勝知事退任の日の心境「ハッピーリタイアメント」今後やりたいことは「仙人になる」(静岡)
5月9日、退任の日を迎え4期15年の県政の幕を閉じた川勝知事。県知事として最後の一日を取材しました。
(徳増 ないる キャスター)
「知事公舎前です。退任の日を迎えて川勝知事はどんな心境でしょうか」
午前11時前迎えの車が来ると…
(徳増 ないる キャスター)
Q.「おはようございます。この日を迎えて今の気持ちをお願いします」
(川勝知事)
「ハッピーリタイアメント。引退するのはなんとなく寂しい、アメリカやイギリスでは新しい人生が始まるということでハッピーな辞職。ハッピーリタイメント」
(徳増 ないる キャスター)
「今、とてもにこやかで晴れやかな表情で知事公舎を後にしました」
県庁に到着し最初に向かったのは警備員室でした。
(川勝知事)
「最終日になりまして、ありがとうございました」
感謝を伝え。満面の笑みで県知事として最後の1日がスタートしました。
振り返ること15年前。
接戦となった知事選を制し学者生活から一転政治の世界に飛び込んだ川勝知事。
(初当選当時 川勝知事)
「日本の理想郷をこの地域で作れると、それを作っていこうという情熱と夢が、今、体中にたぎっております」
知事就任後は、新東名高速道路の早期開通や、富士山の世界文化遺産登録の実現など実績をあげてきました。4期という長年に渡り多くの支持を受けた一方で、近年は、リニア問題への対応や数ある不適切発言で全国からの視線が注がれることに。そして、ことし4月この発言が、波紋を広げます。
( 川勝知事)
「県庁っていうのは別の言葉で言うとシンクタンク(=”頭脳集団”)、毎日毎日 野菜を売ったり牛の世話をしたりモノを作ったりとかと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性が高い方たちそれを磨く必要がある」
職業差別ともとられかねない発言をして県庁に苦情が殺到。これをきっかけに辞職を決意し辞職願を提出したのです。
任期途中で、退任の日を迎えた9日。午後2時から県庁で記者団を前で退任会見を開きました。
(川勝知事)
「5月9日をもって15年間する知事職を持することになりました。ありがたく厚く御礼を申し上げるものであります。ありがとうございました」
(徳増 ないる キャスター)
Q.「ここを日本の理想郷にするといった。知事は実現できたと思うか」
(川勝知事)
「人々が訪れてよし、住んでよしと移住希望地も3年続いて日本一。多くの人がここがいいなと思ってくれる」
(徳増 ないる キャスター)
Q.「これができなかった反省しているといえば どんなことでしょうか?」
(川勝知事)
「土石流に(県民の)命を奪われたこのことは痛恨の極み」
反省で述べたのは、2021年に発生した熱海市伊豆山の土石流災害。災害関連死を含めて28人が犠牲になりました。
(川勝知事)
「違法な盛り土があった。(発災前に)現場を見る機会をどうして持てなかったのか悔いても悔いきれない」
さらに重要案件として取り組んできたリニア問題が今回の知事選で論点の一つになっていることについては…
(川勝知事)
「モニタリング会議は水自然と生態系の有識者会議。中身をかえてやってきた。よく勉強していただくのが大事、およらく一番いい形にしてくれるだろうと。選ぶのは主権のある有権者。県民ですから。よく主張を聞いて、これからモニタリング会議を注視するきっかけにしてほしいです」
そして今後について問われると…
(記者)
Q.「今後やりたいことなどあるか?」
(川勝知事)
「仙人になることですね。日が明けますと常時自由人になる。自由は規律と抱き合わせでないと自由放漫奉仕な形になる。常在道場は変わらない、1に修業2に修業3に修業。山の中でそういう生活に入ろうと思っています」「♪ 平太のおじさん、平太のおじさん。あなたの住まいはどこですか。浅間の山の森の中、小鳥とお話して過ごす~。それが私のイメージしている仙人の姿でございます」
さらに、今後 政治活動にかかわる考えはないと述べ、会見を締めくくりました。