雪を溶かしトイレ用の水に… 断水続く下川町 店は休業、公共施設も休館に 復旧めど立たず 北海道
(及川弘子さん)「(水が)出ません、出ないです…」
北海道下川町に住む及川弘子さん。
自宅では10日から断水が続いています。
(及川弘子さん)「いままでこんなに長期間(水が)出ないのは初めてですね」
朝早くから車の列ができていたのは下川町役場です。
町民ひと世帯あたりに6リットルの飲料水が配られました。
町では10日正午まえから、水道管のどこかで水が漏れている可能性が判明。
漏水箇所を特定するため、10日からほぼ全世帯にあたる1500世帯への配水を停止し、調査を続けています。
(町民)「やっぱり不便ですね。風呂はきのうは入っていないですよ。温泉も休みだから名寄とかに行って入ってこようかなと思っています」
(町民)「やっぱりトイレとかが困りますね、人数が多いので。(家族に)水を飲む量を減らしてもらっています」
町は11日朝から1日に4回、2時間ずつ水道を使えるようにしていますが、復旧のめどは立っていません。
(及川弘子さん)「真っ黒な水が出てくる。ちょろちょろ出てくるのをためたの」
及川さんは10日から浴槽に生活用水をためています。
さらに、庭にある雪をバケツに集めて…
ストーブで溶かした雪どけ水もトイレで使っているといいます。
(及川弘子さん)「きのうで3回、これ4回目。不自由です、本当に。早く復旧してほしいなと思います」
影響は店舗にも及んでいます。
町内のうどんの店には「臨時休業」の紙が貼られていました。
また、美容室ではシャンプーの施術が中止に。
別の美容室も10日から臨時休業を強いられました。
(店主)「こういう汚い水が出る。全然出ないでしょ…これじゃとても仕事になりません。元に早く戻ってもらわないと。何だか落ち着かないです」
このほか、断水の影響で下川小学校が臨時休校したほか、ほとんどの公共施設が休館となっています。
町は隣接する名寄市から給水車の応援を受け、町民に飲料水を提供しているほか、北海道開発局に対しても給水支援を要請しました。
(下川町 田村泰司町長)「町民のみなさまにはご不便をおかけして大変申し訳ないと思っています。できるだけ早く復旧できるように対応しているのでもう少し待ってほしい」
午後5時時点で漏水箇所の特定には至っていませんが、町は引き続き調査を急ぐとしています。