住民怒「札幌市はバス会社任せだ!」真駒内駅には最終バス問題も…運転手不足で減便深刻影響
札幌市南区の市民団体が2024年3月22日、相次ぐ路線バスの減便について「札幌市はバス会社任せで、具体的な解決策を決めないまま」だと、市議会に訴えました。
夜の地下鉄真駒内駅です。
改札口から走って出てくるのは、南区・豊滝方面の「最終バス」に乗る人たちです。
時間は午後11時前で、地下鉄の終電が到着するまで、まだ1時間半ほどありますが―。
バスの最終便は出発していきました。
かつて豊滝方面は、地下鉄の終電に接続するバスが運行していましたが、2021年以降午後10時台が最終バスになりました。
運転手不足などによる減便が理由です。
(利用者)「食べに行っても早く帰らないといけない」
(利用者)「お金ないときは歩いて帰ったりしますね。1時間くらいかかりますけど」
(金澤大記者)「午後11時を回りました。駅前にはバスを逃した人を待っているのでしょうか。タクシーの列ができています」
(利用者)「ちょっと残業しちゃうともうタクシーですよね」
(利用者)「せめて終電にあわせてはバスがあったらいいなとは思いますけど」
最終バスを逃した人はタクシーに頼るしかなく、経済的な負担がのしかかっています。
しかし2024年4月からは「じょうてつバス」で86便、「北海道中央バス」で225便など、さらなる減便が決まっています。
利用者へ影響が及ぶ中、住民から対応を求める声があがっています。
(終バスを復活する会 小林久公さん)「運転手確保などの施策実施を札幌市に求めていただきたい」
市議会で利用者の実情を訴えるのは、南区の豊滝地区に住む小林久公さんです。
減便された路線の復活を求める市民団体を作り、署名活動などを行ってきました。
小林さんは、運転手不足の問題について「札幌市がバス会社任せだ」と指摘し、具体的な解決策を決めないままだ」と訴えました。
市議会は、小林さんの陳情を継続審議することにしました。
(終バスを復活する会 小林久公さん)「市民の声にしっかりと、議会も札幌市も向き合って、減便減便で困っている状態を解決してほしい」
相次ぐバスの減便をこれ以上増やさないためにも、今後の公共交通がどうあるべきか検討が急がれます。