「電気料金を下げて」過去最高益も不満の声 北海道電力の株主総会 “脱原発”訴えに必要性強調
過去最高益を出した北海道電力の株主総会が開かれました。
株主から高騰する電気料金に不満の声が相次ぐ中、北電は泊原発を再稼働させ、電気料金を値下げする考えを改めて示しました。
(デモ参加者)「原子力発電事業から撤退し、速やかに廃止手続きを開始すべきです」
市民団体が会場前で原発反対の横断幕を掲げる中、午前10時から開かれた北電の株主総会には158人の株主が出席しました。
株主からは、原発を含む不採算事業撤退などの提案や、電気料金の値下げを求める声が挙がりました。
(株主)「電気料金大幅値上げの結果、過去最高の増収額を誇って、儲かった儲かったと会社が大喜びの態度は遺憾です!」
(株主)「電気料金をもとの料金並みに下方修正すべきです」
北電が4月に発表した2023年度3月期連結決算では、純損益がおよそ662億円の黒字となり、過去最高益となりました。
2023年に実施した電気料金の値上げや、燃料価格の変動が遅れて反映される「期ずれ」が利益を押し上げました。
株主総会の終了後、株主はー
(株主)「まずは電気料金ですよね、電気料金を下げてほしいということ。最高益になった以上は、今後電気料金を下げるとかそういう姿勢をもっと打ち出してほしい」
(株主)「電気料金高いですよね。日本全体的に原油に頼っていますよね。できるだけ早く再稼働、早めに原子力を動かすべきだと思います。安全第一優先ですけど」
北電の斎藤晋社長は、泊原発の再稼働後に電気料金の値下げを実施する考えを示しました。
(北海道電力 斎藤晋社長)「泊3号機の運転再開になりますと、火力発電所の燃料費の抑制が出て財務的に好転する。その時点で料金の値下げを考えていきたい」
また、千歳市の半導体工場ラピダスや、データセンターの道内進出などにより、今後、電力需要の増加が見込まれるとして、早期の泊原発再稼働の必要性を強調しました。