世界遺産に“大阪・関西万博”も…人口減に物価高 県内関係者に聞く「ことしの観光は?」
「ことしの観光は?」新潟県内の関係者に聞きました。「明るい」と答えた人が多い一方、「ちょっと不安」の声も。世界遺産やスノーリゾートでインバウンドを呼び込みたい一方、旅行スタイルの変化にも対策が必要のようです。
旅館業など200人が揃った県観光協会の「新春のつどい」。観光庁の担当者も新潟を盛り上げようとしています。
〈観光庁観光地域振興部 長﨑敏志部長〉
「(インバウンドは)京都は人数は多いが消費単価は大阪の半分以下。(新潟は)単価を見ると実は京都より上」
スノーリゾートが盛んな新潟県。さらに去年は「佐渡島の金山」が世界遺産登録。これから見込まれるインバウンドの増加にあわせて観光庁が選ぶ外国人の富裕層を呼び込むモデル地域に「佐渡・新潟エリア」が去年、新たに選ばれました。「モデル観光地」に選ばれると、複数年にかけて観光ガイドの育成や、情報発信などを国が集中的に支援するといいます。
弾みをつけたい観光関係者にことしの期待感を聞きました。
〈阿賀野市観光協会〉
「インバウンドのお客様が佐渡へ行って内地で1泊する人もいる」
〈十日町市 当間高原リゾート〉
「北陸応援割の“裏年”。2025年の4月以降で若干の不安はある」
「ネガティブな要素もあるが大阪・関西万博もあるし間違いなく観光需要で地方にもお客様が来てもらえると思っている」
県内の観光客数は年間6000万人以上。回復傾向にありますが、コロナ禍前の水準の7000万人台には至っていません。多くの人がことしの見通しを「明るい」としました。一方で、人口減少や生活様式の変化、さらに燃料費や物価高騰などから不安を抱く人もいるようです。
〈関川村 高橋屋観山荘〉
「(旅行客が)団体の行動から個人の行動にシフトしている。お食事もみんなで食べるより個室で夫婦や恋人同士。工夫しながら新たな観光を作らなければ。期待も込めてこっちで(不安)」
〈サントピアワールド〉
「地域全体を考えると『不安』。自分のところは『明るい』。佐渡が世界遺産になりましたがそれに対してどういう手を打っているのということが明確になっていない」
期待の中にまざる不安。食や自然、新潟の観光資源をことし以上に生かすことができるでしょうか。