ホーバークラフト船長を書類送検 訓練中に自転車で走っていた社員1人が風にあおられ転倒し骨折 大分
訓練中のホーバークラフトのトラブルがまた明らかになりました。
2024年6月、大分空港側で訓練をしていたホーバーの風で、1人が転倒して骨折などのけがをしていました。
注意義務を怠ったとして船長が業務上過失傷害の疑いで書類送検されています。
これまでに訓練中の事故が6回起きているホーバークラフト。
今回明らかになったのは運航会社の社員がけがをしていたというトラブルで警察が書類送検をしていました。
警察などによりますと、2024年6月、ホーバークラフトが国東市の大分空港側の発着場で陸上を走行する訓練を行っていたところ、プロペラによる風にあおられて、現場にいた社員1人が転倒しました。倒れた社員は足の骨を折るなどのけがをしたということです。
国東警察署は注意義務を怠っていたとして、19日付でホーバーを操縦していた船長1人を業務上過失傷害の疑いで大分地検に書類送検しました。
空港側の発着場では事故防止対策として当時、「クッション材」となる土のうが設置されたばかりでした。
運航会社の大分第一ホーバードライブによりますと、転倒してけがをした社員は土のうとホーバーとの距離感を確認するため、自転車で走っていたということで、 会社は「労災」として扱ったということです。
◆守永信幸県議
「ホーバーの風で人が倒れてけがをされたという事案についてニュースで報道されていたが、県の方に報告はあったのか?」
このトラブルについて、21日の県議会の常任委員会で議員から質問が相次ぎました。
県は運航会社が報告する対象となるトラブルではないとした上で、「情報共有はあった。法令に基づいた処置をしていると報告を受けた」と回答しています。
◆福崎智幸県議
「骨折してるんですよね。これ重大事故。 それも業務上であるならば、報告しなければいけない案件ではないのか。県としてもどういう内容だったのか聞かなかったのか。再発防止策など聞いたのか。県の姿勢もちょっと甘いのではないかと感じる」
情報共有は詳細なものではなかったということで、県は「改善を図っていきたい」としています。
また、大分第一ホーバードライブの小田典史社長は20日、TOSの取材に対し、社員が書類送検されたことは認めたものの、「詳細は聞いていない」と話していました。
21日改めて取材すると、「再発防止策は徹底している」と回答しました。