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能登半島地震では道路被害で輸送路の寸断も…「移動できる薬局」「ドローンの活用」 災害時の孤立を防ぐ

2024年2月9日 17:19
能登半島地震では道路被害で輸送路の寸断も…「移動できる薬局」「ドローンの活用」 災害時の孤立を防ぐ

災害時の「物資の輸送」。
能登半島地震では各地の道路にも被害が…輸送路の寸断で、被災した人たちに支援物資を運ぶことが困難となりました。
同様の事態は地震以外の災害でも起こりえます。
被災地にいち早く支援物資を届けるための大分県内の取り組みをご紹介します。

県内でも去年の夏、由布市湯布院町で大規模な土砂崩れが発生し、1世帯が孤立状態に。
この時活用されたのがドローンでした。

消防隊員が歩いてたどり着くのに約2時間を要した場所にドローンは3分で到着。
食料などを届けることができました。


1月、別府市で行われたドローンの実証実験。運ぶのは医薬品。
1.5kmほど離れた場所への輸送を実施し、約7分で無事に届けることができました。
医薬品を入れた箱にはスマートフォンで開ける鍵が付いていて、特定の人のみ取り出せる安全対策がとられています。

――別府市薬剤師会 竹田貴登事務長
「(ドローン輸送の)ノウハウを 持った(団体)がその地域にいないと意味がない。それをやることができる団体がいることがすごく大事」

一方、被災地に医薬品を届けるためにこんなものも…
県薬剤師会が2014年に導入した「モバイルファーマシー」という車両です。

――県薬剤師会 安東哲也会長
「移動薬局ということで災害の時に薬の調合などができない場合に、これがそちら(被災地)に行って患者さんに薬を与える」

モバイルファーマシーはいわば「移動できる薬局」です。
車内には最大500種類ほどの薬が置けるスペースのほか給水設備や薬を小分けにする機械などが備えられていて、薬局と同じように薬を調合して処方することができます。

モバイルファーマシーは2011年の東日本大震災で薬局が被災した教訓を踏まえ、全国で導入されるようになり、大分県の導入は全国2番目でした。

2016年の熊本地震では被災地に派遣され、約1カ月半薬の処方を行ったということです。

――県薬剤師会 安東哲也会長
「診療所もない病院も稼働してない状態の中で感染症とかいろんなものが蔓延してしまう。もしも(災害が)あればすぐに現地に飛んでいく使命感がある」

災害が起こる度に課題となる地域の孤立や物資の輸送ですが、新たな機器や設備が解決する鍵となりそうです。


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