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はしか・風疹防ぐ「MRワクチン」不足…小学校入学前の定期接種に影響 大分市「無料接種の期限延長検討」

2025年2月19日 18:44
はしか・風疹防ぐ「MRワクチン」不足…小学校入学前の定期接種に影響 大分市「無料接種の期限延長検討」

はしかや風疹を防ぐためのMRワクチンが不足しています。
子供の予防接種に影響が出ていて、医師会が無料接種の期間を延長するよう自治体に要望する事態になっています。

感染力が非常に強く、肺炎など重篤な症状を引き起こすこともある、はしかや風疹。
重要な対策がMRワクチンの接種です。

大分市内の小児科では、この日、子供の定期予防接種が行われていました。
MRワクチンは2回接種する必要があり1歳と、小学校入学前の1年間を対象に無料の接種が行われています。
しかし…

◆かなや小児科 金谷能明院長
「うちでは武田ワクチンに関してはもう完全にストップ。もうほぼMRワクチンの予約は取れない状況」

背景にあるのが、ワクチンの出荷停止です。
武田薬品工業が製造したMRワクチンの一部でウイルスの量に不備があることが確認され、去年11月から出荷停止に。

そのため、MRワクチンを注文しても十分に供給されない状況は全国の半数近くの医療機関で発生しています。
接種が進まないと、子供だけでなく大人も感染のリスクが高まる可能性があるといいいます。

◆かなや小児科 金谷能明院長
「ある年代で接種率が下がるということになると、いざはしかが発生した際に、はしかに感染する患者の数が通常、接種率が高い時に比べると上がる可能性がある」

接種が最も混雑するのは例年、就学を控えた3月。

大分市では未接種の約1500人を対象に、無料接種の期限を伝える通知を1月に発送し、その中には、ワクチン不足を知らせる文言も。
無料接種の期限を過ぎてしまった場合、全額自己負担となり、1回につき費用は約1万円かかります。

大分市連合医師会は2月、市に対しワクチンがどれだけ必要かの調査や3月末までとなっている無料接種期限の延長などを要望。
大分市は「医師会や納入業者と協議を進めていて、無料接種期限の延長も検討している」とコメントしています。

しかし無料接種がスムーズに受けられるかは現状は不透明な状況です。

最終更新日:2025年2月19日 18:44
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