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【速報】死刑を求刑 大分強盗殺人 被告は無罪主張「ユーチューバーを名乗るプロレスマスクの男たちが…」

2024年6月17日 13:53
【速報】死刑を求刑 大分強盗殺人 被告は無罪主張「ユーチューバーを名乗るプロレスマスクの男たちが…」

2020年、大分県宇佐市で親子2人が殺害された強盗殺人事件で、大分地裁で行われていた裁判員裁判は17日に結審します。検察側は死刑を求刑しました。被告は一貫して無罪を主張しています。

強盗殺人などの罪に問われているのは大分市の会社員・佐藤翔一被告(39)です。

佐藤被告は農業の山名高子さん(79)と長男で郵便配達員の博之さん(51)を包丁やはさみなどで何度も突き刺すなどして殺害し、現金約8万8000円を奪ったとされています。

事件発生から約1年8か月後に佐藤被告は逮捕され、2024年5月20日に裁判員裁判が始まりました。大分地裁によりますと公判前整理手続きが2年以上かけて行われたケースは大分県内では初めてだということです。

初公判で佐藤被告は「全て僕はやっていません。僕は犯人ではありません」と起訴内容を全面的に否認し、無罪を主張しました。

検察側は冒頭陳述で「被告は借金をしていて、返済のために犯行を考えた」などと動機を指摘。その上で、事件当日に佐藤被告が運転していた車のトランクから被害者のDNA型と完全に一致する血痕が検出されたことや、自ら警察に嘘の電話をかけアリバイ工作などを行ったと指摘。その電話は「プロレスマスクをつけた男に車を貸した」という内容だったと説明しました。

一方、弁護側は「被告は事件の2日前に覆面の男たちから動画撮影への協力を依頼された。男たちから指示を受けて行動し、真犯人に陥れられた」などと主張しました。

5月24日の裁判では検察側が事件後の防犯カメラの画像を公開。画像には佐藤被告が事件翌日に大分市内の店で雑巾などを購入し、その次の日には別府市内の店で洗剤などを買う様子が映っていました。検察側は事件後に佐藤被告が証拠隠滅を行ったと指摘しています。

6月10日からの3日間は被告人質問が行われました。弁護側の質問の中で、佐藤被告は事件当日「ユーチューバーを名乗るプロレスマスクの男たちと合流し、このうち1人を車に乗せて現場近くに向かった」と説明。その後、男たちから血の付いた服などが入った袋をトランクに積みこまれ「処分してほしい」と頼まれ、コインランドリーで洗って捨てたと話しました。

しかし、これまで佐藤被告は「プロレスマスクの男に車を貸した」と供述していました。被告人質問の中で「車に乗せて現場近くに向かった」と説明したことに対し、検察側は矛盾があると指摘。これに対し、佐藤被告は供述が変わっていることを認めた上で、「現場付近にいたと言ったら、疑われると思った」と弁解し、「男たちは大量殺人犯でその濡れ衣を着せられると思った」などと話しました。

また、遺族から心境を聞かれた際には「本当の犯人を目の前にしていない事が不幸で残酷な事実だと思っている。証拠の一つ一つに目をつむらず、ちゃんと見てほしい」と述べていました。

大分地裁で開かれた裁判員裁判の中で過去最多となる13回の公判期日が設定された今回の裁判。判決は7月2日に言い渡されます。

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