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【特集】台風19号災害から5年➂千曲川の治水対策は今…立ち入り禁止の先にある治水対策の要とは 気象予報士・流域治水アンバサダーが取材(2)

2024年10月11日 21:52
【特集】台風19号災害から5年➂千曲川の治水対策は今…立ち入り禁止の先にある治水対策の要とは 気象予報士・流域治水アンバサダーが取材(2)

5年前の台風19号災害をきっかけに整備が進む中野市の上今井遊水地。

鈴木気象予報士
「かなり下っていきますよ、河原さん」

河原副所長
「ここからが実際に排水樋門をご覧いただける場所につながっていきます」

「あちらにご覧いただけます、穴の大きさですけども、高さ6m幅が5mになります」

鈴木気象予報士
「かなり大きくて圧巻というところがありますね」
「ここに水が浸かっているイメージなわけですね、かなり高いですよね、ぐるっと見てみるとね。治水っていうと、どうしてもガチガチに固めてってイメージが、河原さんあるんですけども、こういった水をのがして、ためておく場所をつくってというと新たな発想っていう所もありそうですね。以前と比べると」

河原副所長
「そうですね、今までだとなかなか、川を、堤防造って水を流すという形でありましたけど、こういう遊水地という機能で少しでも下流へ流れる水を少なくしながら、ここでため込んで、下流の人たちを守るという機能が少し遊水地の中にはあると思っています」

上流では水の流れを良くする河道掘削を行い、下流では、水を貯める遊水地を整備。

こうした対策により堤防決壊現場付近での水位は5年前と同じ量の雨が降った場合で1.2メートル低くなると説明しています。

ただ、1日で300ミリ以上の雨が降る日数は、年々増えている傾向です。

鈴木気象予報士
「近年、地球温暖化が進んで、極端に雨が降ってきたりとか、予想以上のことって多くなってますけれど、これぐらいあれば大丈夫なイメージなんですか?」

河原副所長
「まだまだ安全安心というところまでは至らないですけれども、まだ途上ですけれども、しっかりと皆さんの安全を守りたいがために、しっかりとこういう工事を進めていきたいと思っております。」

千曲川の恩恵、肥沃の地。その一方で、牙をむく自然。

命と暮らしを守る対策がこれからも求め続けられます。

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