全校児童は22人・・・長野市の清野小学校 18日に閉校へ 学びやに別れ【長野】
全校児童22人が通う長野市の清野小学校。児童数の減少などにより今年度での閉校が決まっていて、18日に最後の卒業式と閉校式が行われます。児童や卒業生たちは思い出がたくさん詰まった学びやとの別れに向けて準備を進めています。
先月下旬、清野小の1年生から5年生の15人がやってきたのは4月から通う近隣の松代小学校です。閉校が決まってから学年ごとに授業体験などを行っていて、この日が最後の事前交流です。
4年生「楽しみでもあるし不安でもある。友達増えるかなとか(授業が)分かるかな」
統合を目前に控え、子どもたちにも少し緊張感が漂い始めています。
旧松代藩文武学校を基に150年以上の歴史がある松代小学校。2階建ての木造校舎に各学年2クラスずつ、275人の児童が通っています。
見学を終えて率直な感想を口にする児童たち。いよいよここから、それぞれの教室に分かれて過ごさなくてはなりません。
1年生の授業です。お互いをよく知ろうと交流会を開いてくれました。清野小の1年生4人対し、松代小は45人。清野小の全校児童よりも多い人数で、じゃんけん列車をすることになりました。
先生「ほかのクラスの人を探して、じゃんけんしてください」
4月から最終学年となる5年生は、国語の授業でグループワークを行っていました。普段は2人だけの5年生。付き添った担任は…。
4・5年生の担任の先生「さまざまなものが出た中で何を選んでいくかとか答えに到達できるとか、そういうことができるメリットが大人数にはあるかなと」
大人数から生まれる多様な意見。閉校を決めた保護者たちの思いも、ここにありました。
授業参観した 保護者「大人数ならではのやり方もあっていいなと思いました。小さいグループになって考えるというのが大人数でしかできないと思います。」
あっという間に清野小に帰る時間です。
5年生「普段よりも人数が多くて、意見がたくさん出て面白かったです」
1年生 「休み時間みんなで鬼ごっこやったの。もっと遊びたくなった」
閉校まで11日となった今月8日。地域の人が清野小に集まってきました。閉校を前に校舎をピカピカにしてお別れしようと、卒業生の組織「ありがとう清野小運営委員会」が学校の掃除を企画。児童もぞうきんを縫って準備しました。
今から138年前に開校した清野小。写真にうつる明治35年=1902年に建てられた木造の校舎は姿を変え、現在は北校舎が昭和52年に、南校舎は平成14年に建てられたものです。
卒業生「真ん中の娘が卒業なので。あと自分も卒業しましたので、感謝を込めて」
形は変われど自分を、親を、子どもを、孫を。見守ってくれた学びやへ感謝の気持ちで手に力がこもります。
運営委員会の総括として実行役を務めた丸山征司さん。この1年、同級生たちと一緒になって盛り上げた運営委員会もこの活動をもって解散となります。
丸山さん「終わってしまうのは寂しいですけどこの1年、それがきっかけでいろいろ行事、活動ができて、またみんなが集まる機会もつくれたので。みんなが晴れやかな気持ちで最後お別れできればと思います」
掃除を終え、全員が風船を手に持って校庭に集まりました。
児童「この風船に入っているものは空気ではありません。夢、希望、思い出、感謝です。願いを込めてふるさとの空に打ち上げます。5・4・3・2・1。ありがとう!!」