車購入時の値引き額の一部をコインに 地域経済の活性化目指し山形市の自動車販売会社が運用
山形市の自動車販売会社が企業独自で発行する「地域通貨」の運用を15日からスタートしました。車販売の値引きの一部をコインとして流通させ地域経済の活性化を目指す県内初の取り組みです。
中川悠アナウンサー「こちらはきょうから運用が始まりましたその名もネッツ山形コインです。自動車販売店が発行する地域通貨だということです」
山形市の自動車販売会社「ネッツトヨタ山形」は、15日から独自の地域通貨「ネッツ山形コイン」の運用を始めました。これは新たに車を購入した人が対象で、希望者に対して、車の値引き額の一部が電子決済で使用できるコインとして贈られます。
コインに変換されるのは新車が3万円分、中古車が1万円分で、購入者にはさらにこの額の1割が上乗せされて贈られることになります。
この日は山形市内の菓子店で地域通貨のデモンストレーションが行われました。
通貨は1コイン1円として菓子店のほかスーパーや飲食店など県内700を超える加盟店でスマートフォンなどを利用して買い物できます。
こうした地域通貨を企業が独自で発行することは県内初の試みだといいます。
ネッツトヨタ山形高橋修社長「我々はカーディーラーだが他の業種の店や皆さんと一緒になって山形をもっと元気にしていくことが我々の使命だと思う」
この地域通貨は導入した店舗が支払うキャッシュレス決済にかかる初期費用や手数料がありません。導入への障壁を減らし、加盟店を増やすことで経済圏を広げていきたいといいます。
ネッツトヨタ山形高橋修社長「通貨はうちでは使えない。近所の商店街の店がもっと元気に笑顔になれば私たちも笑顔になれるのでそんな付き合いをしていきたい」
佐藤屋佐藤慎太郎社長「車を購入したことをきっかけにここでも使えるんだと来る新しいお客さんとの出会いに期待している」
これまで車を購入した人の中で地域通貨の進呈を希望したのはおよそ半数で、1800万円分のコインが贈られる予定です。ネッツトヨタ山形は再来年までに1億コインの流通を目指したいとしています。