老舗「岩渕茶舗」後継者不足で事業譲渡 山形市七日町から姿を消す 長谷堂の古民家で新店舗
山形市七日町にある老舗「岩渕茶舗」が後継者不在などを理由に上山市で菓子店を経営する企業に事業譲渡することが分かりました。抹茶ソフトクリームが人気の創業140年の老舗茶屋が七日町から姿を消します。
岩渕茶舗を経営する岩淵正太郎社長によりますと、店に後継者がいないことや、デジタル化に対応できる若い世代に経営を任せたいという思いから事業譲渡に至ったということです。譲渡を受けるのは上山市で菓子店を経営する「山から」です。「山から」は山形市長谷堂の古民家を改装した新店舗で「お茶と菓で 岩淵」という名称の新店舗をことし9月にオープンする計画です。
岩渕茶舗・岩淵正太郎社長「ここは私が生まれ育ったところなので当たり前にいたところ。新店舗は全く新しい感覚の新しいお茶屋になると思うので私の持っているお茶のノウハウは全て伝えていきたい」
岩渕茶舗は1880年明治13年創業で、4代続く老舗です。2010年から岩淵さんらが開発を手掛けた水の町屋七日町御殿堰のテナントとして今の店舗を営業しています。
日本茶の販売のほか併設する飲食スペースでは抹茶ソフトクリームなどを提供していて地元の人をはじめ、県内外から訪れる観光客などからも親しまれてきました。
事業譲渡に伴い七日町にある今の店舗は山形花笠まつり終了後の8月中旬に閉店します。
閉店後の空きテナントに入居を検討する事業者がすでに数件あるということです。岩淵社長は「御殿堰にふさわしい店が入ってほしい」と話しています。