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記録的大雨で内水氾濫が起きた酒田市竹田地区 排水施設復旧に数ヶ月 今後の大雨に住民不安

2024年8月28日 17:48
記録的大雨で内水氾濫が起きた酒田市竹田地区 排水施設復旧に数ヶ月 今後の大雨に住民不安

7月25日の記録的大雨から1か月余りが経過しました。当時、集落内の排水が追い付かず水があふれる内水氾濫が起きた酒田市の竹田地区では、排水施設が被害を受け、現在も復旧していません。住民たちは今後の大雨への不安を抱えながらの生活が続いています。

最上川沿いに位置する酒田市松山地域。そのうち竹田地区では25日、想定を上回る大雨によって集落内の水があふれる内水氾濫が起き、多くの住宅や農業施設などが泥水に浸かりました。
竹田地区には国土交通省の排水施設「竹田排水機場」があり、大雨で最上川の水位が上がった場合、支流の藤里川や竹田川への逆流を防ぐため水門を閉じ、集まった雨水はポンプで堤防の外に排出します。
設置されたポンプは1秒間に5・6トンもの水を流す能力がありましたが、これを上回る量の雨水が流れ込み続けたため、ポンプは稼働していたものの排水施設は水没し、その機能を失いました。

遠田順子さん「ほんとこの年でこんな災害にあうとはみんなそうなんですけど大変でした」

排水施設の近くに住む遠田順子さん。25日は地区で停電が発生し始めた夜10時過ぎに親戚の男性に促されて避難所に入り、無事でした。しかし、自宅は床上50センチから60センチまで浸水し自家用車も水没。さらに、畳や家電製品の大半が処分を余儀なくされました。
遠田さんは先週、自宅床下の消毒や乾燥作業、そして、汚れた壁や床の修理に追われていました。

遠田順子さん「幸いにして死亡者もいない、けが人もいないしすり傷はあるけど。水害は本当にすごい。あまりにも排水機を過信してしまった。いままで大丈夫だったものだから。あの排水機さえ動いていればこんな事にはならない」

酒田河川国道事務所によりますと、竹田排水機場の復旧作業は難航していて、使えなくなった機器などの部品調達とオーバーホールに少なくとも数か月かかるとみられています。このため、7月28日からは竹田地区から7・5キロほど離れた庄内町の余目除雪ステーションに、毎秒1トンの排水能力を持つポンプ車6台を待機させ今後の大雨に備えています。
こうした中、県内は秋雨前線の影響や台風10号の接近による大雨が懸念されています。住民たちは今後の大雨による再びの水害発生への不安を抱えながらの生活が続いています。

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