事務処理の遅れで損害 山形県が高齢者施設運営法人に賠償金約560万円支払い

山形県尾花沢市内の高齢者施設の解体工事に関する国への財産処分申請をめぐって、山形県の事務処理遅れのため施設側に損害が出たとして、県が施設の運営法人におよそ560万円を賠償する和解案で合意したことが分かりました。
県によりますと、尾花沢市の社会福祉法人「徳良会」は2022年11月、市内の高齢者福祉施設の解体工事を行うため、財産処分の申請に必要な書類を県に提出しました。
しかし、県の担当者がその後の事務手続きを忘れ、国への提出が遅れました。このため、解体工事の着工が当初計画の翌年にずれ込むことになり、徳良会側に資材高騰による工事費や翌年分の固定資産税が増える損害が出ました。
この事態を踏まえ、県は徳良会と協議し、事務手続きの遅れが原因で生じた損害558万2000円を支払う和解案について合意したということです。
担当者が事務手続きを忘れた原因について、県健康福祉部は「業務は担当者1人で行っていたが、当時は新型コロナウイルス感染拡大の対応に追われ、ほかの業務がおろそかになっていた」などとしています。
賠償金支払いの関連議案は19日開会の県議会2月定例会に提出されます。