大雨に対する備えや避難所運営など災害への備え学ぶ 持続可能な社会づくりへ廃校活用し初イベント 山形・米沢市
持続可能な社会づくりに向け米沢市で3日、廃校を活用した初のイベントが開かれました。初回は大雨に対する備えや避難所の運営など、災害への備えがテーマです。
このイベントは、米沢市の建設会社などで組織する「山形サスティナキャンプ」がことし初めて開催しました。今回は、去年3月末に閉校した旧三沢東部小学校を会場に参加者たちが防災について学びました。
看護師・辻直美さん「手元に食べ物があればなんとかなる。食料がないまま逃げても誰も手を差し伸べてくれない。水害は準備さえすれば何とかなる災害なので、きょうのうちから準備してほしい」
看護師として被災地支援を行ってきた一般社団法人「育母塾」代表の辻直美さんは、避難生活中のリスクについて説明しました。避難中でも歯磨きなどの口腔ケアを怠ると口の中の細菌が増殖し、肺炎リスクが高まると指摘した上で、少ない水でも口の中を清潔にする方法を紹介しました。
「新品(ペットボトル)であることが重要。キャップの中に水を入れて口に付けないように落として10秒我慢することで唾液が出てくる。これだけで口の中はキレイになる。飲んだものは胃に入り胃酸でばい菌は分解される」
体育館では、避難所開設の手順をカードを使って疑似体験。参加者たちは、避難者の年齢や家族構成などに合わせてどこに誰を配置するかなどを話し合いました。
「100歳のおばあさんいました。5人家族。2階に上がるのかわいそう」
参加者「使える場所に限りがあって難しかった。前もって(ルールを)決めておいてからやることが大切だと思った」
やまがたサスティナキャンプ・川野敬太郎さん「防災は市民一人一人がやらなければいけないこと。防災意識向上の一歩になればと思う」
やまがたサスティナキャンプでは、来年度も防災や林業などをテーマにイベントを開く予定です。