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地表の温度「65.7℃」甲府が全国一の暑さ JAXAの衛星が観測 「盆地」が影響か 山梨県

2024年9月4日 20:09
地表の温度「65.7℃」甲府が全国一の暑さ JAXAの衛星が観測 「盆地」が影響か 山梨県

 県内でも記録的な猛暑となった今年の夏、甲府市の地表面の温度が65.7℃を観測し、全国で最も高かったことが分かりました。

 JAXA=宇宙航空研究開発機構は全国の県庁所在地付近を対象に、地表面温度を衛星で観測しています。

 JAXA認定のベンチャー企業で環境問題などを研究する「天地人」が分析したところ、今年7月から8月にかけて全国で最も地表面温度が高かったのは甲府市で、7月29日に65.7℃を観測しました。

 これは少なくとも過去3年で、全国で最も高い数値だということです。

 「天地人」によりますと、甲府市での地表面温度の上昇には、熱が滞留しやすい「盆地」という地形も影響しているということです。

「天地人」衛星リモートセンシングエンジニア 庄晋太郎さん
「盆地である、かつ都市化が進むと都市部にかなり空気が滞留してしまい熱が逃げにくい状況になってしまう。それが世間的に言われている『ヒートアイランド現象』に繋がっている」

 一方、地表面温度は大気の気温よりも体感温度に近く、気温があまり高くなくても地表面温度が高ければ、熱中症のリスクが高まるといいます。

 また、地表面温度の変化は水道管の老朽化などインフラにも影響するほか、農作物の管理にも注意が必要だといいます。
   
「天地人」衛星リモートセンシングエンジニア 庄晋太郎さん
「例えば稲一つとっても適切な生育の温度もあると思っていて、そこから表面温度が外れてしまうとそれだけ生育が悪くなってしまう。最近でもコメがなかなか取れていないというニュースもあると思いますし、去年も水不足で生育が悪くなってしまっていて、多方面に影響を与えると思っている」

 地表面温度の上昇への対策としては植林などの緑化が有効だとし、地球温暖化防止にむけたリサイクル活動など「1人1人の小さな取り組みが、改善につながる」としています。

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