復興願う歌「しあわせ運べるように」当時の児童が神戸でコンサート「地震にも負けない強い心をもって」全国の被災地で歌い継がれ…阪神・淡路大震災30年
阪神・淡路大震災からの復興を願い作られた歌「しあわせ運べるように」。震災から30年で各地に広がり、歌い継がれてきましたが、その礎を築いた当時の児童らが集まり、コンサートが開かれました。
「ありがとうございます」
「やー、懐かしい」
音楽がつないでくれた、久しぶりの再会です。
「ひびきわたれ 僕たちの歌~ 生まれ変わる神戸のまちに」
「しあわせ運べるように」を小学校の音楽教諭時代に作った臼井真さん(64)。その教え子などが集まりました。
震災からの復興を願い作られてから30年。今や40歳前後になった臼井さんの教え子たちが、歌い継がれる礎を築きました。
震災当時小6 今村 昭二さん(42)
「地震当初、体育館にも教室にも廊下にも、被災者の方がいたんですけど、そういった方々に気持ちを和らげてもらえたらと、希望を伝えるような感じで、先生にも教わって」
当時、臼井さんが勤めていた小学校で児童らが初めて公の場で歌うと、「しあわせ運べるように」は、近隣の小学校にも伝わることに。
さらに、児童らは学校を飛び出し、焼け野原となった地域の被災した人々へ歌を届けることも…。
臼井 真さん(当時44)
「伝えよう、届けよう、みんなの声をいろんな人に届けよう」
新潟県中越地震の際には、その後続く「阪神・淡路」以外の被災地へ歌を届ける活動が始まります。
児童らは、歌詞の一部を被災地の地名に変えてテープに吹き込み、楽譜と共に被災地に贈りました。
「傷ついた”小千谷”をもとの姿にもどそう」
震災当時小4 東田 健吾さん(40)
「忘れては…いないです」
「やっぱり焼け野原で歌っていて、その場で亡くなった方もいたので、悲しい気持ちになりました」
「地震にも負けない 強い心をもって~」
子どもたちが歌い、その子どもたちにもつながれてきた30年。節目の日が過ぎても、歌い継ぐ活動は続きます。
「しあわせ運べるように」の作者 臼井 真さん(64)
「教え子の子供さんが、家で何気なく歌ってくれてというのも、すごいことだな思うので。次の世代につないでいってくれたらと思う」