日テレNEWS
スポーツ
2022年3月19日 15:59

トランスジェンダーの競泳選手 リア・トーマス 18年には男子選手として大会参加 21年からは女子選手で

トランスジェンダーの競泳選手 リア・トーマス 18年には男子選手として大会参加 21年からは女子選手で
アメリカだけでなく世界でも注目されているトランスジェンダーの競泳女子選手 リア・トーマス選手 (写真:AFP/アフロ)

いま、アメリカでペンシルベニア大学の女子競泳部に所属する1人の選手が注目されています。

その選手とはリア・トーマス選手。もともとはウィリアム・トーマスという名前でした。

2018年には男子競泳部の一員として大会に参加していたトーマス選手。

アメリカメディアによりますと、19年5月から女性として生きていくためにホルモン治療を始め、その年の秋にチームメートにトランスジェンダーであることを伝えたといいます。

当初はホルモン治療を行いながら、男子の大会に出場していましたが、21年のシーズンからは、女子競泳選手として大会に参加することが、NCAA(全米大学体育協会)の規定により、認められました。

そして、18日にアトランタで行われた全米選手権でトーマス選手は500ヤード(約457m)の自由形で2位の選手に1秒75の差をつけて優勝。

2位の選手は東京五輪で女子400m個人メドレーで銀メダルを獲得したエマ・ワイアント選手でした。

これまでに出場した大会でも女子記録をいくつも塗り替えているトーマス選手。

女子選手として大会に参加することについて、同じ大学のチームメートらは「公平ではない」などと反発しています。

「リア(トーマス選手)について差別をしているのではない。『自分は女性だ』とリアが決めて、男子の大会に出場するのはそれは彼女の選択です。でも、彼女が女子の大会に出場するのは、私たち女性として生まれた選手が選んだことではない。競技が男女に分かれているのには理由があります。とても不公平だと思う。女性として生まれた私たちへの差別に思える」

レース前、トーマス選手の紹介が行われた時には会場は静まりかえっていたという報道もあります。

また、選手権が行われている会場の外では「女子選手のスポーツを守れ」とデモ隊が抗議活動を行っていました。

トーマス選手はレース後に「競技に集中しようと思っています。レースの準備をするだけ。ほかのことはブロックするようにしています」と話したということですが、優勝者が行う会見には姿を現さなかったということです。

トーマス選手はアメリカのSIの取材に対し、今後は法科大学院への進学をメインとしながらも2024年のパリ五輪の選考会でも泳げたらと話しています。