國學院・中西大翔「兄の分まで」力水で快走
今月2日・3日に行われた第98回箱根駅伝。各校のエースが集う“花の2区”に次ぐ“準エース区間”とされるのが、平塚~小田原の20.9kmを走る4区です。
その4区で今年、区間4位の1時間01分50秒をマークし、チームを4位から3位に引き上げたのが、國學院の中西大翔(たいが)選手(3年)でした。
実は中西選手には、双子の兄・唯翔(ゆいと)さんがおり、唯翔さんも同じ國學院の陸上部です。
唯翔選手は去年までの箱根駅伝を走ることが出来ず、双子の兄弟の共演は未だ実現していません。
3年生になった今年、弟の大翔選手はメンバー入りするも、兄の唯翔選手は疲労骨折のためメンバー外に。それでも“給水係”として兄・唯翔選手は弟・大翔選手と並走する姿がありました。
4区を走り終えた大翔選手は「(兄・唯翔選手が)疲労骨折をして、メンバー発表があった次の日に相当落ち込んでいたので、箱根までに足がジョギングできるくらいまでになっていたら給水頼むと伝えました。15キロに唯翔がいたら1番頑張れると思いました」と、兄・唯翔選手からの給水は自らの提案だったことを告白。
「いま区間上位だからしっかりここから頑張っていこう。俺の分まで頼む」という声かけを受け「唯翔の分まで頑張ろうと思えた」と、兄からの言葉で終盤を乗り越えられたと明かしました。
「1年目から『2人で箱根走りたいね』と話をしていた。3年目までそれを達成できていないので、4年目2人で箱根を走って笑って終わりたい」と、来年の箱根駅伝で兄弟揃って走ることを目指します。