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“箱根仮想5区”國學院・殿地が学生トップ

2021年11月13日 21:30
“箱根仮想5区”國學院・殿地が学生トップ

◇激坂最速王決定戦2021 登りの部(アネスト岩田ターンパイク箱根 特設コース)

箱根の山を舞台にした、山上りレース、「激坂最速王決定戦2021」が13日、神奈川・アネスト岩田ターンパイク箱根の特設コースで開催されました。

箱根駅伝とコースは異なりますが、小田原料金所から箱根大観山口(アネスト岩田スカイラウンジ)までの13.5キロ、標高差981mを一気に駆け上がるもので、平均勾配7%という、まさに“激坂”。箱根駅伝の“仮想5区”として、箱根本番を見据え、有力校の多くの選手が出場しました。

レース序盤、國學院大學の殿地(どんじ)琢朗選手(4年)や早稲田大学の伊藤大志選手(1年)が積極的な走りを見せます。

後ろからスルスルと上がってきたのは、青山学院大学OBで“3代目山の神”と呼ばれた、神野大地選手。すると、駒澤大学の金子伊吹選手(2年)が、神野選手をピタリとマークします。

先頭を引っ張る神野選手に、多くの学生ランナーが食らいつき、集団は、だんだん縦長に。

軽快に走る神野選手を、日本体育大学の吉冨純也選手(2年)や、去年この大会で優勝した、創価大学の三上雄太選手(4年)らが必死に追いかけます。

学生たちに「走りの次元が違った」と言わしめた神野選手が全体トップでフィニッシュ。

そして、学生トップでフィニッシュしたのは、國學院大學の殿地選手。「学生1番をとれたのは大きな自信になった」と笑顔を見せました。

「山の神の走りがどんなものか見たかった」という殿地選手。「レベルの差も感じて、いい経験になった」と5区に向けての手応えをつかんだようでした。

前回の箱根駅伝では5区を走り、区間8位。「納得のいく結果ではなかった。今回は区間3位以内を自分のなかで目標にしている。区間賞を視野にいれつつ、(チームの)最高順位で(たすきを)持ってきたい」と力を込めました。

一方、去年の優勝者、創価大学の三上選手は今大会5位という結果に。「前回と違ってプレッシャーもあって、後半ちょっと力み過ぎた部分があった。後半ちょっと(足が)動かなくなったが、調子も今からどんどん上がってくると思うので、箱根までにはしっかり合わせたい」と意気込みました。

三上選手は、前回の箱根駅伝で5区を走り、区間2位。「前回区間賞を逃してしまったので、しっかりとねらっていきたい」と意欲を見せました。今回、このレースを走った選手のなかから、新たな“山の神”はうまれるのか。

来年1月2日・3日に開催される箱根駅伝では、5区山上りに挑む学生たちの走りにご注目ください。

◇登りの部 結果
(1)神野大地(セルソース)51:02
(2)殿地琢朗(國學院大學)52:39
(3)吉冨純也(日本体育大学)53:03
(4)大坪幸太(駒澤大学)53:14
(5)三上雄太(創価大学)53:31
(6)相澤龍明(國學院大學)53:46
(7)下條乃將(明治大学)53:47
(8)神谷青輝(順天堂大学)53:52
(9)山本雷我(国士舘大学)54:08
(10)金子伊吹(駒澤大学)54:19