世界へ挑戦!五郎丸選手「失うものはない」
5日午後1時、静岡県浜松市で、一躍、時の人となったラグビー日本代表の五郎丸歩選手(29)が世界への挑戦について決意を語った。
五郎丸選手「2016年の2月よりオーストラリア、クイーンズランド・レッズでプレーすることが決定しました。クイーンズランド・レッズさん、チャンスを与えてくださいまして、ありがとうございます、という気持ちと、快く送り出してくれたヤマハ発動機ジュビロ、チームメート・ファンの方々、本当に心より感謝しています。これから新たなチャンレンジになると思いますけど、日本のプレーヤーとして恥じないように、しっかりと世界の舞台で活躍する姿を日本のみなさんに届けられるように頑張ってまいります。応援よろしくお願いします」
五郎丸選手が来シーズンからプレーすることになるのは、ワールドカップを連覇したニュージーランドやオーストラリアなど、南半球の強豪国を中心に構成された世界最高峰のリーグ、「スーパーラグビー」。そのリーグで2011年に優勝経験を持つのが今回、五郎丸選手の加入が正式発表されたオーストラリアのクイーンズランド・レッズ。
レッズの公式ホームページには、すでに赤いジャージーをまとった五郎丸選手の姿が掲載され、さらに日本語で、「レッズファミリーへようこそ」と歓迎のメッセージが。これについて記者に質問されると-。
五郎丸選手「文章だけでなくW杯の映像なども入れて盛り上げていただいていますので、期待に応えられるように努力してまいりたいと思います」
今回、日本代表を中心としたサンウルブズではなくレッズを選んだ理由については-。
五郎丸選手「サンウルブズがスーパーラグビーに参戦する1年目と、来年が1年目に当たりますけど、そこに参加して盛り上げることも視野には入っていましたけど、(南アフリカグループの)サンウルブズのチームに参戦すると家族との時間がとれない、レッズに関しては家族も一緒に行けますし、子どももまだ小さいので、子どもたちにも非常にいい経験になると思い決意しました」
さらに五郎丸選手は、レッズの本拠地・ブリスベーンとは深いつながりがあるようだ。
五郎丸選手「高校3年生のときに高校日本代表としてオーストラリアに遠征がありました。そのときに一番最初に行った町がブリスベーンで、そこがレッズのホームタウン。初めてテストマッチを生で見て、それまでは世界のラグビーというものに全く興味がなかったんですけど、そのプレーを見てすごく世界の選手たちに興味を持ちはじめ、本当に世界のラグビーを意識しはじめた、一番最初の土地ですね」
高校時代に夢見た世界の舞台に羽ばたく五郎丸選手。ルーティーン同様、海外挑戦への準備は怠らない。
五郎丸選手「英語がついていかないと、いくらいいプレーヤーでも試合に出るのは難しいので、残り少ないですけど、しっかりとできることは勉強して現地に入りたい。ゼロからのスタートだと思うので、そういうチャレンジを一つ一つ楽しんで、しっかりといいパフォーマンスを出せればと思います」
世界中に衝撃を与えたワールドカップでの経験を糧に世界最高峰のリーグに挑む五郎丸選手。
五郎丸選手「世界で戦える自信、きっかけを作ってくれたのはもちろんW杯ですし、ヘッドコーチであるエディー・ジョーンズ、日本代表のチームメンバー、そういったのがきっかけになって非常に今は自信に満ちあふれています。失うものはないので思いきりやっていこうと思います」
また、オーストラリアへ渡る際の持ち物について聞かれると-。
五郎丸選手「なんですかね。(好物の)トンカツですか。冗談です。何も持っていく必要ないと思います。文化の違いもないし、楽しみたいと思います」
そして、13日に開幕する国内ラグビー「トップリーグ」については-。
五郎丸選手「まずはトップリーグでプレーヤーなのでベストパフォーマンス出して、国内のリーグを盛り上げるというのがプライオリティーとして一番高いですね」
五郎丸選手は来年1月まで行われるトップリーグ終了後、レッズに合流。世界最高峰の舞台に挑戦する。