「ファンの方あってのボクシング」井上尚弥 東京ドームでの王座防衛は「重圧とかが変わってくる」
井上選手の2018年から2023年に至るまでの5年間を収めたこの写真集。この日、日本テレビの単独取材には「この5年で、ボクシングのファンであったり、ボクシングを見てくれる方が増えたと思う。その5年間を撮っていただけたというのが自分の中でも、すごくよかったなと思います。WBSSがあって、そこでボクシングをより広められた。そこからコロナがあって、そして2階級で4団体統一ができたというところのまずひとつ締めくくりとして、すごく良いタイミングだなと思います」と5年間を振り返りました。
写真集の注目してほしい部分は「試合映像だけでは伝わらない部分。カメラが入ってたらこっちも気を張ってしまうから、皆さんにお届けできないシーンが写真ではあると思うんですよ。ふとした瞬間とか。もちろん練習中もそうですけど、ムービーの方のカメラで撮られていると思うと、やっぱり気を張ってしまうから、ずっと頑張ってる表情しかないと思う。密着のカメラとなるとまた別の表情があると思うので、そういったものを見てもらいたい」と話しました。
5月6日には、ルイス・ネリ選手(メキシコ)と世界スーパーバンタム級タイトルマッチを控えている井上選手。この一戦の開催場所は東京ドームで行われることが決定。東京ドームでのボクシングの興行は、1990年に行われたマイク・タイソン氏の試合以来、34年ぶりのことで、日本人がメインを務めるのは史上初の快挙です。
「今はまだ普段の試合と変わらないんですけど、ここから試合が近づいてくるにつれて、東京ドームが近づいてくるにつれて、自分の中でも重圧、プレッシャーというのがのしかかってくると思うので、そのときに東京ドームの怖さを知るのかなと。(観客の)普段のマックスが埼玉スーパーアリーナで、たぶん2万ちょい。それの倍近くとなると、やっぱり重圧とかが変わってくると思う」と収容人数の多い東京ドームでの試合に、プレッシャーがあることを語りました。
現在に至るまで、数多くの快挙を成し遂げてきた井上選手。「(東京ドーム開催実現は)自分の試合に対する思いだったり、どんな試合内容をファンの方に見せたいかというものにこだわってやってきた結果だと思っている。勝つだけでいいやという気持ちのスタイルだったら、ドームでの戦いというのは実現しなかったと思う。ファンの方あってのボクシングだなという気持ちでやってきたからこその東京ドームだと思うので、当日は来てくれた方とその空間を共有したい」と、大舞台での活躍を誓っています。