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ウクライナ出身のアスリートから「ロシアとベラルーシのパラリンピック参加停止を」の声

2022年3月1日 18:39
ウクライナ出身のアスリートから「ロシアとベラルーシのパラリンピック参加停止を」の声
ロシアとベラルーシのパラリンピック参加を停止するよう求めるウクライナのアスリートたち
北京パラリンピック開幕前に、ウクライナ出身のスポーツ選手9人が、リレー形式で「侵略国はスポーツの祭典に参加するべきではない」として、ロシアとベラルーシのパラリンピックへの参加停止を訴えるビデオメッセージを公開しました。

9人は東京五輪女子柔道48キロ級で銅メダルを獲得したダリア・ビロディド選手や同じく東京五輪、レスリング男子グレコローマン87キロ級金メダリストのザン・ベレニウク選手やテニスのエリーナ・スビトリナ選手などです。

メッセージは1分27秒ほど。

IOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長とIPC(国際パラリンピック委員会)のアンドリュー・パーソンズ会長などに向けて送られたもので、SNS上で拡散されています。

▽以下、ウクライナ出身のアスリート9人のビデオメッセージ

2022年北京パラリンピックがあと120時間ほどで始まろうとしています。

パラリンピックは本当の意味での人類の価値をスポーツの喜びの中に見いだす最も大きな大会です。

パラアスリートの人生や世界をよくするものと信じています。

ウクライナの五輪選手が23日にウクライナに到着した次の日に、ロシアはミサイル攻撃をしかけました。

南北そして東の国境から一気に軍事侵攻を始めました。

ロシア軍の一部はベラルーシの国境からウクライナに入りました。

ベラルーシはミサイル攻撃のために、国境をロシアに明け渡し、紛争時における国際法を破ったのです。

いまもこの戦争は行われています。

ウクライナのオリンピック選手、パラリンピック選手は自国を家族を市民を守ることを余儀なくされています。

軍事攻撃は市中で行われ、孤児院や、保育園、病院や私たちの生活を支える施設にも被害は及んでいます。

これは五輪停戦の明確な違反であり、オリンピック憲章が定める人類の価値に反するものです。

侵略国はスポーツの祭典に参加するべきではない。

スポーツは平和のためのツールです。

われわれウクライナのアスリートはここにロシアとベラルーシの選手と関係者の北京パラリンピックへの参加を停止するよう望みます。

われわれは真の五輪価値とともに、善意とともに、平和とともに立ち上がります。