初の五輪に臨む樋口新葉「思ったよりも緊張」「何かが足りない」本番前の胸の内を告白
北京五輪・女子フィギュアスケート代表の樋口新葉選手(21)が5日、首都体育館のリンクで練習を行いました。
前日には樋口選手しかいない“貸し切り状態”のリンクで練習。ショートプログラムの曲かけを含めてトリプルアクセルに何度もトライしましたが、転倒やステップアウト、回転が抜けるなど、いずれも成功せず。それでも3回転ルッツ+3回転トウループなど、他のジャンプは軽快に決めました。
5日の練習では、フリーの曲かけを実施。曲かけでジャンプは跳びませんでした。そして、練習終盤にはトリプルアクセルの調整。両足着氷で成功はありませんでした。
今大会が初五輪となる樋口選手は夢舞台の雰囲気に「思ったよりも緊張していて、満足できる練習はできていない」と吐露。さらに、「何かが足りない。体がいつもの動きではない」ことを明かしました。
樋口選手は、6日に行われる団体予選の女子シングル・ショートプログラムへの出場が決定。15日の女子シングルの前に、まずは団体戦で初の五輪に臨みます。
以下、5日の練習後インタビュー
――(北京に)来て結構たちますけど、4年越しにたどり着いた五輪はいかがでしょうか?
「思ったよりも緊張していて、満足できる練習はできていないので不安なところもあるんですけど、今日と明日の朝、調整して本番で力を発揮できるようにしたいなと思います」
――昨日から団体が始まりましたけど、ショートプログラムを滑られるということで、託された意味やご自身が担っている役割はどういうふうに感じていますか?
「ミスができないので自分のためじゃなくてみんなのためにも自分の力を十分に出せるように頑張りたいなと思います」
――昨日からトリプルアクセルも調整されてますけど、状況はいかがですか?
「団体で入れるかはまだ決めていなくて、ミスができないということで一番安定してできる形でやりたいなとは思っているんですけど、明日の調子を見て考えたいなと思っています」
――団体戦、個人でどういった大会にしていきたいですか?
「せっかく団体も選んでいただいたので五輪で、本番で滑れる機会が一回増えてすごく楽しみにはしているので、あまり気負いすぎずにちゃんと自分の演技ができたらなと思います」
――自分がイメージしていた五輪の雰囲気や会場はイメージと違う部分、イメージ通りだった部分はどうですか?
「いろんなところで五輪のマークを目にして、緊張感もあるんですけどこの舞台に来れたといううれしさがすごく大きいので、楽しみながら頑張りたいなと思います」
――緊張しているというのはどんなところから来ていますか?
「いつもの海外試合よりも時差がないし移動時間も少なかったんですけど、体の動きがいつも通りじゃないなと思うので何かが足りないなと思います」
――それは想像していなかったことですか?
「時差もそんなにないし、調整しやすいなと思っていたし海外試合でも割と自分に集中して調整することができていたんですけど、今回は緊張というかいつもと違う雰囲気というのがすごく印象にあってそれが一番大きいかなと思います」
――団体戦も大事だと思いますが、まずは団体戦で演技ができるのはいい機会だと思います。いかがですか?
「個人戦に向けていい流れを作れたなと思います」
――緊張されているということですけど、出発する前に日本での調整はいかがでしたか?
「毎日実感がわかない日々が続いていたんですけどできることをやるという感じで日本から調整してきたのでそれが出せればなと思います」
――団体戦の仲間の活躍を見てどのように感じていますか?
「特に(宇野)昌磨君と(三浦璃来・木原龍一の)ペアはすごく感動したというか自分も頑張らないとという気持ちにはなったんですけど、ついていけるように頑張りたいなと思いました」