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パリ五輪の直前で“出場辞退”──19歳の体操女子エースに何が? 「数々のプレッシャーもありながら…」喫煙と飲酒が発覚

2024年7月20日 11:32
パリ五輪の直前で“出場辞退”──19歳の体操女子エースに何が? 「数々のプレッシャーもありながら…」喫煙と飲酒が発覚

体操女子日本代表の宮田笙子選手(19)が、パリオリンピック出場を辞退することになりました。開幕が1週間後に迫る中、異例の発表です。日本体操協会の緊急会見では、問題となった行為や背景、憔悴(しょうすい)している本人の様子が明らかにされました。

■日本出発の直前に意気込みを語るも…

体操女子日本代表のエースとしてパリオリンピック出場を決めていた、宮田笙子選手(19)。12日、日本を出発する直前には、こう意気込みを語っていました。

「自分の役目としては一番チームを引っ張らなきゃいけない立場だと思うので、みんなで笑顔で戻ってこられるように精いっぱい頑張りたいと思います」

ただ、19日に開かれた日本体操協会の緊急会見では「オリンピックへの出場辞退に至りましたことを報告させていただきます」と明かされました。宮田選手のオリンピック出場辞退。開幕まで1週間というタイミングでの、異例の発表になりました。

■日本体操協会、緊急会見で経緯を説明

一体、何があったのか。協会は会見で「6月末から7月にかけて、喫煙行為の確認がありました」と説明しました。

協会によると、7月15日に宮田選手に関する情報提供が強化本部にありました。その翌日に、所属先のコーチが宮田選手本人へ確認し、17日には一時帰国を指示。そして18日、宮田選手の両親同席のもと、改めて聞き取りを行ったところ、喫煙を認めたということです。

現在19歳の宮田選手。法律では18歳から成人となっていますが、20歳未満の喫煙は禁止されています。

■日本代表の「新エース」として期待

さらに、情報提供があったのは喫煙についてだけではなく、飲酒行為も確認されました。話し合いの結果、出場辞退に至ったということです。

宮田選手は、パリオリンピックの代表選考を兼ねた今年の全日本選手権で個人総合で初優勝を果たすなど、個人と団体で代表入り。体操女子日本代表の新エースとして期待されていました。

60年ぶりの表彰台を目指す団体について、6月にキャプテンとしての決意も語っていました。「キャプテンになるっていうのは分かっていたので、しっかり行動もそうですし、演技で信頼されることが必要となってくると思うので」

夢の舞台が目前に迫っていました。

■日本代表、登録済みの4人で出場へ

19日の緊急会見で喫煙と飲酒をしてしまった理由を問われ、協会側は「目標に対して数々のプレッシャーなどもありながら、そのような行為に及んでしまったと(言っていた)」と説明しました。

宮田選手の様子については、「かなり憔悴している様子がうかがえました」「深く自分の軽率な行動を反省しているかと思います」と語られました。

宮田選手の辞退により、エースを欠くことになった体操女子日本代表。補欠選手も帯同していますが、登録期日を過ぎていること、そして病気やけが以外の交代は認められないことを理由に、現在登録されている4人で戦うということです。

(7月19日『news zero』より)