【箱根駅伝】鈴木芽吹主将「今年が最後、やりきりたい」 田澤廉の卒業後…駒澤大を引っ張る3人のエース
後輩の力を引き出す主将は「自分のこと半分、周りのこと半分」
99回大会で優勝を果たした駒沢大学の目標は“連覇”。今シーズンは藤田敦史さんが監督に就任。長らく監督としてチームを率いてきた大八木弘明さんは、総監督となりました。
キャプテンに就任したのは鈴木芽吹選手(4年)。「去年までは自分のことでいっぱいでしたし、自分さえ走れていればよかったという考えもあったけど、今年は自分だけが走れても意味がない。みんなについてきてもらいたいし、走れていない選手も何か自分がチームに貢献するという思いでやってほしい。自分のこと半分、周りのこと半分」と、その覚悟を口にします。
練習では、実力通り一人飛び出すのではなく、後輩たちの力を最大限引き出せるよう、アシスト役に徹します。後輩も「芽吹さんいないと僕ダメでした」とその姿に支えを受けている様子でした。
田澤廉の卒業…チームを引っ張る3人のエース
鈴木芽吹主将(4年)「僕と篠原と(佐藤)圭汰、この3人だと思っています」
佐藤圭汰選手(2年)「自分は(鈴木)芽吹さんだと思っています」
篠原倖太朗選手(3年) 「自分がエースです」
自身がエースと答えた篠原選手は、今シーズンハーフマラソンで日本選手学生最高記録(1時間11秒)を樹立し、1万メートルでも27分38秒66の好タイムをマーク。鈴木主将が期待を寄せる佐藤選手も、5000メートルと1万メートルでそれぞれU20日本記録(13分22秒91と27分28秒50)を保持しており、抜群のスピードを誇ります。
篠原選手は鈴木主将が誰の名前を挙げたのか気になるようで、「芽吹さんにも駒澤のエースが誰か聞きましたか?」と興味津々。鈴木主将が「色々な取材で言ったよ。(佐藤)圭汰と篠原って」と答えると、篠原選手は「器のデカさを感じたんですけど」の笑みを浮かべます。
連覇を狙う箱根駅伝へ。鈴木主将は「『自分のところにタスキをつないでくれればなんとかするから、みんなつないでほしい』と、そう言えるようになりたい。それが去年の田澤さんだったので。後悔なく、やりきったという思いで最後終われれば一番いいんじゃないかなと思います。駅伝をやれるのは今年が最後なのでやりきりたい」と意気込みます。
佐藤選手は「絶対に誰にも負けないインパクトのある走りをしたい」、篠原選手も「運良く100回大会に出られる世代に生まれてきたので、勝ちたい」と強い思いを口にしました。
エースの継承は強い決意をもって、指揮官の継承は長きにわたる信頼をもって、王者としてゆくは100回大会です。