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「困った時はサッカーファミリー」市立船橋は“星稜コール” 日大藤沢も駆けつけての応援「少しでも力になれたら」

2024年1月7日 9:30
「困った時はサッカーファミリー」市立船橋は“星稜コール” 日大藤沢も駆けつけての応援「少しでも力になれたら」
市立船橋応援団に挨拶する星稜の選手たち
1日に最大震度7の揺れを観測した石川県。地元が被災した翌2日に石川県代表の星稜は、高校サッカー選手権3回戦に臨みました。

地震の影響により星稜の応援団は、試合のスタンドへ訪れることはできず。同校の同窓会関東支部がX(旧Twitter)で、応援の呼びかけを募集。すると試合当日、星稜の応援スタンドには、神奈川県代表の日大藤沢の部員らの姿がありました。

日大藤沢サッカー部副部長で、応援団のまとめ役をしている有田海志さんは、「Xで星稜高校の方々が呼びかけていて、私たちも夏の大会などですごくお世話になった。困った時は“サッカーファミリー”なので、そこを大事にしたいなと思いました。自分たちは負けてしまったので、今できることは何かと全員で考えたところ、サッカーのために貢献することだと思ったので、ここに来ました。自分たちが星稜高校、石川県、日本海側みなさんへエールを伝え、少しでも力になれたらなと思います」と、応援にかけつけた経緯を明かしました。

星稜のイメージカラーは黄色。日大藤沢の部員たちは、黄色のゴミ袋をユニホームのように見せて着用。黄色の袋を膨らませて上に掲げ、スタンドを黄色に染めました。さらに、対戦相手である市立船橋(千葉)も、普段野球部とバスケットボール部が使用する緑色のメガホンを350個を提供。試合前には、先発イレブンがピッチ上で「力をあわせて乗り越えよう」とメッセージを掲げました。

試合は4-1で市立船橋に軍配が上がり、星稜は敗戦。それでも精神的に難しい状況の中、ピッチを懸命に走り続けプレー。試合後、市立船橋の応援団に挨拶へ向かった星稜イレブン。市立船橋応援団からは”星稜コール”が鳴り響きました。

試合後のロッカールームで河合伸幸監督は選手たちに「お疲れさま。市立船橋もそうだけど、色々な人たちが応援してくれて、この場を提供してもらえたことに感謝しないとな。この後帰ったら大変なことが色々あるけれど、最後まであきらめずに戦う姿勢は伝わっている。感謝はあると思う。その気持ちを持ち帰ってもらいたい」と言葉をかけました。

キャプテンの倉畑鉄将選手は「みんなとサッカーできなくなるのは悲しいけれど、次の道へ自分も含めて全員で頑張っていけたらなと思っている。スタッフとか今は来られてないけど、応援団とかみんなに支えられた。あいつらの前で最後終わることができなかったのが悔しいけど、ここまで俺についてきてくれてありがとう」と話しました。