「フルアタックかけて滑った」パラ村岡桃佳 今大会3つ目の金メダル 得意の大回転で連覇
◇北京パラリンピック・大会8日目 アルペンスキー・女子大回転(座位)
北京パラリンピックの大会8日目、アルペンスキー女子大回転の座って滑るクラスに出場した村岡桃佳選手(25)が逆転での金メダルに輝きました。
アルペンスキーは、極限のスピードと高度なテクニックが求められる、冬大会の花形競技です。
今大会、5種目に出場する村岡選手は、これまで出場した3種目すべてでメダルを獲得。滑降、スーパー大回転で金メダル、スーパー複合では銀メダルを手にしています。
この日、村岡選手が出場したのは、平昌オリンピックで金メダルを獲得し、一番得意な種目でもある大回転。2回滑り、障害の程度に応じた係数をかけたタイムで競います。
速いスピードで正確にターンすることが求められ、高い技術が必要とされるこの種目。
「5種目の中でも、一番金メダルを取りたいという気持ちが強かった」という村岡選手は、その気持ちが強すぎるあまり、1回目は「ものすごく緊張してしまって、思うように体が動かなかった」といいます。
それでも1回目のタイムは1分1秒76で全体2位。トップの選手とのタイム差は約1秒で2回目へ向かいました。
「普段通りの自分の滑りができれば、絶対にこの1秒は巻き返せるという自信があった」という村岡選手。
「2回目はその1秒を巻き返すために攻めるだけという気持ちで、本当にフルアタックかけて滑った」という村岡選手は、力強い滑りで2位に7秒以上の大差をつけて圧勝。逆転での金メダルに輝きました。
レースを終え、「本当に達成感にあふれています。2回目、金メダルを取りに行く滑りをして、その結果取れたのでめちゃめちゃうれしいです」と笑顔を見せた村岡選手。
12日には最終種目となる、回転に出場する予定で、「とにかく楽しく全力で滑るだけだと思っている。今大会の締めくくりとして、笑顔で終われるように、楽しいスキーをできるようにしたいと思います」と意気込みました。
村岡選手がパラリンピックで獲得した金メダルは、前回の平昌大会と合わせ、通算4つに。冬のパラリンピックでは日本選手単独最多となりました。