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【オリンピアン目線】“三番手”を乗り越え...バドミントン女子・大堀選手 陣内貴美子がパリ五輪を解説

2024年8月4日 8:00
【オリンピアン目線】“三番手”を乗り越え...バドミントン女子・大堀選手 陣内貴美子がパリ五輪を解説
大堀彩選手は準々決勝でカロリナ・マリン選手と対戦(写真:ロイター/アフロ)
パリ五輪・バドミントン女子シングルス準々決勝、五輪初出場の大堀彩選手はリオ五輪金メダルのカロリナ・マリン選手に準々決勝で敗れました。バルセロナ五輪に出場した陣内貴美子さんが解説します。

■“3番手”から...ようやくつかんだ五輪切符

今回念願の五輪初出場を果たした大堀選手。リオ五輪や東京五輪も出場を狙っていましたが、思い通りにはいかない時期が続いていました。大堀選手の前に常に立ちはだかっていたのが、奥原希望選手であり、山口茜選手だったといいます。

陣内
「大堀選手は長く“3番手”から脱却できない時期が続いていました。169センチの恵まれた体格から繰り出す攻撃力が特徴の大堀選手ですが、フィジカルや精神的な弱さがありました。なかなか五輪代表の座をつかむことができず、引退を考えたこともあったといいます。」

そんな苦しい時期を乗り越え、やっとつかんだパリ五輪代表の切符。猛練習と五輪への強い思いが、大堀選手の成長につながりました。

■リオ五輪金との準々決勝 必死にくらいつく

きょう行われた準々決勝で、大堀選手はリオ五輪金メダリストのカロリナ・マリン選手と対戦しました。

陣内
「スタミナがあり、早いテンポでの試合展開が特徴のマリン選手。対戦相手は休む暇や考える時間を与えられず、今日の大堀選手も心身ともに相当疲弊したと思います。」

リードされる展開が続く、厳しい試合でしたが、大堀選手は点差が離れてもあきらめることなく必死に食らいついていました。しかし、結果的に力及ばす0ー2で敗れました。

陣内
「敗れてしまいましたが、夢だった特別な舞台で最後まで戦い抜いた大堀選手の成長した姿が印象的でした。」

準々決勝後のインタビューで、大堀選手は「五輪は特別な舞台。この舞台にたどり着けてよかった」と語っていました。