指揮官も「戸塚のモンスター」と絶叫 創価大学・吉田響の強さの秘密に迫る 一人だけの“特別練習”
箱根駅伝2区で日本選手歴代トップの記録を出した吉田響選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)
◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(2025年1月2日往路、3日復路)
区間記録を3人が更新する、ハイレベルな戦いとなった箱根駅伝花の2区。19日に放送された日本テレビ『もうひとつの箱根駅伝』では、日本選手歴代最高記録を出した創価大学・吉田響選手の強さの秘密に迫りました。
これまで5区で「山の神」を目指し続け、今シーズンの目標シートにも「山の神になる」と書くなど、5区山上りに強い思いのあった吉田選手。ところがチームのことを考え、往路当日の2日は当日変更で2区を託されます。
吉田選手はトップと1分55秒差の17位でタスキを受け取ると、終盤の権太坂で強さを発揮。ぐんぐんと前をいく選手を追い抜きます。戸塚中継所の手前では3位の青山学院大学・黒田朝日選手に迫り、思わず原晋監督も「ほんとだ。(吉田響が)来た!」と驚嘆。創価大学の榎木和貴監督は運営管理車から「戸塚のモンスターになるぞ!響!」と声をかけ、鼓舞しました。
吉田選手は13人のごぼう抜きで、区間新記録となる1時間5分43秒をマーク。東京国際大学のリチャード・エティーリ選手が1時間5分31秒で上回り、区間賞とはなりませんでしたが、黒田選手に1秒競り勝ち、日本選手の歴代最高記録を樹立しました。
吉田選手はレース後、「俺の箱根駅伝終わっちゃった」とベンチでつぶやきます。一方でエティーリ選手を見かけると、「エティーリナイスラン!」とたたえつつ「俺の区間新をとりやがって」と冗談半分に言う場面もありました。「山の神」を目指し続けながらも、最後はチームのために2区を走った吉田選手。「山の神」にはなれずとも、「戸塚のモンスター」として歴史に名を刻みました。
この大記録を樹立できた理由はー。
大会約1か月前、相模原ギオンスタジアムには1人で特別練習に励む吉田選手の姿がありました。ウッドチップのクロスカントリーコースで練習するために、大学から車で40分ほどかかる練習場へ。ウッドチップのコースは柔らかく、衝撃が吸収されやすいため、自分の足でしっかり蹴らないと足が上がらないという特徴があります。そのため脚力の向上にはうってつけとのこと。一人もくもくと走った吉田選手は「細かいアップダウンが多いので上りと下りの練習もできますし、心肺機能にも負荷をかけられます」と、コースの特徴を語りました。
これは1年生の時にも同じ場所で練習を重ね、5区の山上りで区間2位の記録をマーク。この練習が2区の最後の難関、「戸塚の壁」といわれる上り坂で驚異の走りにつながったのかもしれません。
区間記録を3人が更新する、ハイレベルな戦いとなった箱根駅伝花の2区。19日に放送された日本テレビ『もうひとつの箱根駅伝』では、日本選手歴代最高記録を出した創価大学・吉田響選手の強さの秘密に迫りました。
これまで5区で「山の神」を目指し続け、今シーズンの目標シートにも「山の神になる」と書くなど、5区山上りに強い思いのあった吉田選手。ところがチームのことを考え、往路当日の2日は当日変更で2区を託されます。
吉田選手はトップと1分55秒差の17位でタスキを受け取ると、終盤の権太坂で強さを発揮。ぐんぐんと前をいく選手を追い抜きます。戸塚中継所の手前では3位の青山学院大学・黒田朝日選手に迫り、思わず原晋監督も「ほんとだ。(吉田響が)来た!」と驚嘆。創価大学の榎木和貴監督は運営管理車から「戸塚のモンスターになるぞ!響!」と声をかけ、鼓舞しました。
吉田選手は13人のごぼう抜きで、区間新記録となる1時間5分43秒をマーク。東京国際大学のリチャード・エティーリ選手が1時間5分31秒で上回り、区間賞とはなりませんでしたが、黒田選手に1秒競り勝ち、日本選手の歴代最高記録を樹立しました。
吉田選手はレース後、「俺の箱根駅伝終わっちゃった」とベンチでつぶやきます。一方でエティーリ選手を見かけると、「エティーリナイスラン!」とたたえつつ「俺の区間新をとりやがって」と冗談半分に言う場面もありました。「山の神」を目指し続けながらも、最後はチームのために2区を走った吉田選手。「山の神」にはなれずとも、「戸塚のモンスター」として歴史に名を刻みました。
この大記録を樹立できた理由はー。
大会約1か月前、相模原ギオンスタジアムには1人で特別練習に励む吉田選手の姿がありました。ウッドチップのクロスカントリーコースで練習するために、大学から車で40分ほどかかる練習場へ。ウッドチップのコースは柔らかく、衝撃が吸収されやすいため、自分の足でしっかり蹴らないと足が上がらないという特徴があります。そのため脚力の向上にはうってつけとのこと。一人もくもくと走った吉田選手は「細かいアップダウンが多いので上りと下りの練習もできますし、心肺機能にも負荷をかけられます」と、コースの特徴を語りました。
これは1年生の時にも同じ場所で練習を重ね、5区の山上りで区間2位の記録をマーク。この練習が2区の最後の難関、「戸塚の壁」といわれる上り坂で驚異の走りにつながったのかもしれません。
最終更新日:2025年1月20日 11:00