【高校サッカー千葉全力応援】“赤き龍”復活へ「流通経済大柏」を応援したい5つのこと
1.ラグビー日本代表や駅伝日本一選手がOB
流通経済大学の付属高校として千葉県柏市に創設され、2025年度には創立40周年を迎える流通経済大柏。
ラグビー部は30年連続全国大会出場と千葉の高校ラグビー界で圧倒的な力を誇示しています。日本代表として活躍するワーナー・ディアンズ選手はラグビー部OB。そのほか、青山学院大学で主将を務め箱根駅伝日本一に貢献した鈴木塁人選手やお笑いトリオ・ハナコの菊田竜大さんの母校でもあります。
2.名将から受け継いだバトンで2回目の日本一へ
学校創立とともに創部されたサッカー部も強豪。2007年度の86回大会では大前元紀選手(元清水エスパルス)や田口泰士選手(現ジェフ千葉)らを擁して、初の選手権全国大会優勝。
当時の本田裕一郎監督は習志野でもインターハイ優勝の経験があり、両校で日本一を成し遂げました。その名将・本田前監督からバトンを引き継いだのは習志野時代の教え子でもある榎本雅大監督。
2021年度の100回大会は県決勝で市立船橋に勝利したものの全国大会初戦で敗退。本田前監督が監督として2回目の全国大会で優勝を達成したように「流経に再び日本一をもたらしたい」と話しています。
3.雪辱を果たす“柏ダービー”
一方、流通経済大柏は前年度の選手権千葉準決勝で日体大柏に敗れています。3大会ぶりの県決勝でしたが、榎本監督は「選手にとって初めての県決勝で少し緊張感はあったが、強い気持ちや魂を感じた」と振り返ります。
試合は立ち上がりから伝統的なハイプレスがはまります。前半7分、ゴール前で2人に囲まれながらも、粕谷悠選手(3年)がボールをキープ。粕谷選手のパスに低い弾道で合わせたのはダブルキャプテンのうちの一人・奈須琉世選手(3年)でした。
その後もセットプレーから奈須選手が2点目、粕谷選手も2得点と終始試合の主導権を握り4対1で勝利。日体大柏にリベンジを果たし、3大会ぶり8回目の全国大会出場を決めました。
4.伝統のハイプレスに加わった“奪い返し”の速さ
今年の強さについて榎本監督は「奪われた後にすぐ奪い返すスピードはかなり意識してトレーニングしてきた。それはどのチームよりも速い」と自負します。ハイプレスをかいくぐるチームもいる中、切り替えの速さを強化。
また、どんな場面でも自ら考え、主体的な判断力を養うため紅白戦も重視してきました。榎本監督は「高円宮杯 JFA U-18 プレミアリーグやプリンスリーグなど4つのカテゴリーのチームがあり、優勝争いするチームもある。だから紅白戦のレベルがとても高い。これは流経の伝統です」と誇ります。
5.プロ内定コンビに加え10番の復活
攻撃の中心は変幻自在のドリブルで左サイドを支配する亀田歩夢選手(3年)。J2昇格を決めたカターレ富山への加入が内定していて「いちいちうまいプレーをして、差を見せたい」と話しています。
一方、右サイドの中心はJ1・湘南ベルマーレ加入内定の松本果成選手(3年)。今年度当初は右サイドバックの起用が多かったものの、選手権千葉決勝後半ではフォワードでプレーするなどスプリントで相手の裏スペースをつく選手です。
そして求められるのがエースの復活。創造性あるパスやシュートを武器とする10番・柚木創選手(3年)は選手権千葉大会ではケガの影響でスタメン出場が叶いませんでした。柚木選手は「本当に悔しかった。このうっぷんは全国で晴らします」と誓います。目標は86回大会得点王の大前元紀選手を超えること。
「選手権決勝でも得点していて大前選手は本当にすごい選手。超えられるぐらいの得点をとってチームを勝たせたい」と意気込みます。
流通経済大柏の初戦は12月31日に行われる佐賀代表・佐賀東との2回戦。
“赤き龍”復活へー。前からの圧力とタレント性を誇るリュウケイが全国の舞台に帰ってきます。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/千葉テレビ放送)